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執筆者の写真ゆかり

Vol.11 広島県在住のさもさん(トリプルネガティブ、遺伝性(HBOC)乳がん)

更新日:2023年9月14日

*ポッドキャストの内容を書き起こして記事にしています。読みやすさを優先して微編集を加えています。 *内容は、ポッドキャスト収録時点の話です。収録と配信までにはタイムラグがありますのでご了承ください。







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こんちわ(根治の輪)第11話のゲストは、広島県にお住まいのさもさんです。お仕事は薬剤師をされていて、2人のお子さんのママです。 トリプルネガティブの乳がんが発覚したのは、2022年9月頭で、2人目のお子さんが臨月のときでした。治療を開始されたのは、同年11月の出産後。 術前抗がん剤治療、片胸の全摘手術を終えられましたが、さもさんの乳がんは遺伝子性であることが発覚したため、いずれはもう片方の胸と子宮摘出する予定です。


まさか自分がと思っていた乳がんが発覚して真っ先に浮かんだお子さんのこと、出産後すぐに抗がん剤治療を開始したため、母乳をあげられなかったこと、横で宣告を一緒に聞いていたご主人がショックのあまりに倒れてしまったこと。


全摘と同時の再建を選ばなかった理由、またご家族に支えられることで抗がん剤治療中と子育てを両立した話などを伺いました。


さもさんのインスタアカウントは、@samo_hbocです。


それでは、広島県在住さもさんの乳がんストーリーをお聞きください。


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ゆかり:今回のこんちわ(根治の輪)ゲストは、さもさんです。広島県にお住まいのさもさんですね。よろしくお願いします。


さも:お願いします。


ゆかり:じゃあ、さっそくなんですけど、さもさん、自己紹介をお願いしてもいいですか?


さも:はーい。広島県出身のさもです。今34歳です。今、ちょうど一緒にいるんですけど、9ヶ月の子どもと一緒にインタビューさせていただいています。で、乳がんであることが妊娠中にわかって、出産後に治療を受け初めて今に至る感じです。


ゆかり:今、下の赤ちゃんを抱っこしながらインタビューを受けてくださっているんですけど、上にもお兄ちゃんがいると。なので、2人のお子さんのママさんですね。


さもさんは、一連の治療が終わってからってどれくらい経ってるんですか?


さも:そうですね。手術を受けたのが5月の30日だったので。


ゆかり:体調というか調子は大丈夫ですか?


さも:そうですね。体調的には全然いいんですけど、やっぱり手術した場所の突っ張り感とか腕のリンパも取ったりしたので、痺れとかは残ってはいます。


ゆかり:乳がんのタイプはトリプルネガティブですよね?


さも:そうですね。


ゆかり:ちょうど下のお子さんを妊娠中に発覚したということなので、そのまま産休で治療の期間はずっと産休だったのかな?


さも:そうなんですよ。ちょうどタイミングがよかったというか。


ゆかり:お仕事は薬剤師をされていらっしゃるんですよね。ご自身が薬剤師だと、治療中にいろんなお薬を飲むじゃないですか。


お薬に関する知識を持っていらっしゃるから、なんか普通の人にはない、自分で自分の質問に答えられちゃうみたいなメリットがあるかなと思ったんですけどどうですか?


さも:そうですね。副作用を抑えるための薬とかはこんな感じの薬だなってわかったりはするんですけど、その中でもちょっと吐き気止めのお薬で抗がん剤に特化したお薬ってなると、けっこう精神科領域とかにも使ったりするお薬だったりするので、自分が飲むことに多少不安を覚えちゃって。


ゆかり:逆に知りすぎているからくる不安みたいな(笑)。


さも:そうですね(笑)。


ゆかり:そもそも乳がんの発見に至った経緯はご自身で見つけられたんでしたっけ?


さも:そうですね。こうお風呂に入って身体を洗っている最中とかお風呂上がりにちょっと違和感を感じて、しこりがなんかあるなって気がついて。


ゆかり:それで、さっそく乳腺科とかに行って診てもらってって感じですよね。でも、妊娠されてらっしゃって、検査し始めたころって妊娠何ヶ月くらいだったんですかね?


さも:臨月に近いぐらいだったので、産休に入るちょっと前くらいだったので。


ゆかり:検査もやっぱり多少の放射線だったり、胎児とか母体に与える影響みたいなのはやっぱりありましたよね?その辺の心配というか。


さも:そうですね。なので、最初に気づいたときは婦人科の先生に相談して、しこりがあるんですけどって言ったら、ちょっと近くの外科で診てもらって感じで外科に行って。


そしたらしこりは確かにあるし、エコーで見たときもしこりだねって。


で、紹介状を書くから近くの乳腺クリニックに行ってマンモグラフィを撮ってみてもらってって言われて。でも、マンモグラフィは胎児に多少なりとも影響があるイメージがあったので。


やっても大丈夫なんだけどっていう感じではあるんですけど、やっぱり自分の中でもちょっと嫌だなっていうのがあったので。


紹介状を書いてもらったところではなく、自分でしっかり探したここならいいかなっていうクリニックで診てもらったら、マンモグラフィはやめておこうねって感じで。


あとは、しこりなので細胞診か組織診も、先生的には妊娠してるから胸に刺激がいくと胎児の早産の影響にもなったりするので出産後にするっていうのもいいしみたいな。


今しなきゃいけないってことじゃないんだけど、そういう恐れもあるからっていうことで、自分の中でもずっとモヤモヤしているのも嫌なので大丈夫ですっていうのは伝えて。そこで受けたんですけど。


ゆかり:結局、生検されたってことなのかな?


さも:そうですね。なので、本当はクリニックで受けるつもりだったんですけど、ちょっと早産の恐れもあるから、もともと先生が言った基幹病院で細胞診を受けて。そちらで癌が発覚したという感じにはなりますね。


ゆかり:インスタの投稿で見たのは、先生も何となくこれは良性かなみたいな感じだったんですかね?


さも:そうですね。最初は、妊娠中にするっていうのがあまりないからみたいな感じで、たぶん良性なんじゃないかなっていう感じだったんですけど、蓋を開けてみたら乳がんだったという。


ゆかり:最終的には生検されて、先生のもとで、たしかご主人もお休みか何かで一緒に結果を聞きに行かれたんですよね。


さも:そうですね。一緒に行きました。最初は普通に良性なのかなっていう気持ちで入って、主人もそういう気持ちだったと思うんですけど、結果全然真反対の結果になってしまって。


頭が真っ白になって、でも、それでもパッと浮かんだのは子どものことですよね。これからお腹の子をどうしたらいいんだろうとか、まだ長男もそのときは3歳だったので3歳なのにどうしたらいいんだろうっていう不安がずっと駆け巡って。


でも大事なことなのでやっぱり冷静に先生の話を聞かなきゃっていう気持ちの葛藤でしたね。


ゆかり:乳がんでしたって聞いたときに真っ先に思ったのは子どもたち、どうしようみたいなそこだったんですね。


さも:一番はそこで。妊娠中、もうちょっとで生まれてくるっていうのにどうしようみたいな。


ゆかり:それは想像できないですね、なった方でないとわからないと思うんですけど。ショックで、でもなんとか先生の話を聞かなきゃみたいな感じで集中しようとしている中で、バタンと音がしたと。


さも:そうなんです(笑)。後ろのほうでドーンと大きな音がして、え?と思って振り返ってみたら、主人がびっくりして血圧が下がったせいか湿疹してしまって、もうそれどころではない感じに。 

自分ももう本当にパニックになっちゃって。どうしようどうしようって感じだったんですけど。


でも、先生と、あとそこに一緒にいた看護師さんも大丈夫だからねって感じで手当てっていうか、主人を起こして安静にさせるとか、わたしのことも落ち着かせるためにぎゅっと抱きしめて安心させてくれて。


ゆかり:それはそうですよね。まさかそんなニュースをその日聞くとは思ってないですもんね。


さも:そうですね。自分よりけっこう最初に主人のほうにダメージがいったので。


ゆかり:で、実のお父さんお母さんがいらっしゃって改めて結果を聞いたっていうことだったんですけど、その後、こういうことが起きていて、これからどうしようみたいな話ができるようになったのは時間を置いてからでした?旦那さんと。


さも:そうですね。旦那もその初日と数日くらいはちょっと取り乱してる感はあったんですえど、その間、自分は大丈夫だよ、大丈夫だよ、なんとかなるよって言い聞かせてる感じで。主人を慰めるじゃないですけど。


でも、その後ちょっとしてから主人も切り替えて、同じ薬剤師ではあるので、今後の治療とかトリプルネガティブについてのこととかもすごく勉強して。


自分の中でこういう風にしたらたぶん大丈夫なんだろうとか治療を把握して、逆にもう大丈夫だからみたいな感じで支えてくれるようになりましたね。


ゆかり:じゃあ自分でもっとプロアクティブに知識を増やすことが大丈夫っていう自信になったとというか。


さも:抗がん剤を使う手段しかなくて、やはり。トリプルネガティブっていうのはそういうものだから、こういう副作用が出るだろうとか、こういう薬があるとか全部調べて。


ゆかり:じゃあ、もう旦那さんは切り替えられて、どっかで一緒にがんばろってスイッチを入れられてから、以降は相談したりとか、旦那さんのことを心配せずに自分の不安とかも伝えられてますか?


さも:最初はまあそういう感じだったので自分のなかで周りに迷惑とか心配をかけちゃダメだなって感じだったんですけど。


ま、やっぱり日数が経っていくうちに徐々に実感してくる不安とか悲しみとかは徐々に主人や家族ですかね、には伝えたりはしてたんですけど。やっぱり医療人ってことで一番頼りにしてたのは主人かなとは思いますね。


ゆかり:治療は、やっぱりお子さんを妊娠されていらっしゃるってことで出産後まで待ちましょうってことだったんですよね。


さも:そうですね。出産後まで待って、身体が整う一ヶ月後から始めよっかって話で。


ゆかり:じゃあ乳がんがわかってから何ヶ月後に治療を開始した感じだったんですか。


さも:3ヶ月くらいかな。


ゆかり:その間、どういう心境でした?わかってるけど、何もできないっていう。


さも:そうですね。やっぱりもどかしい気持ちではありますよね。元気な子どもを産まなきゃっていう気持ちもありつつ、徐々にしこりが大きくなってきて、当初3cmくらいって言われてたんですけど、最終的には8cm弱まで大きくなってたので。


触る度にどんどん大きくなるし、チリチリする胸の痛みとかもあってどんどん大きくなってるっていう不安に押しつぶされそうな感覚ではありました。


けど、大学の友人なんですけど、始めに打ち明けた友人で、その子にやっぱり不安なことを伝えると、先行き不安なことばっかり、これからどうしようっていうことばっぱり考えてくると無限にそのことしか間がられなくなっちゃう。


だからそうじゃなくて、まずは1日1日を大切に生きて、まずは出産っていうゴールを大切に生きるようにしていったら、自分の中でも不安だけでなくて頑張ろうっていう気持ちになれるんじゃないかなっていうのを伝えられて。


あ、そうだなって思って、それを思いながら毎日出産までを過ごしてました。


ゆかり:先生からは、出産後の治療開始でも大丈夫だよみたいな話はあったんですよね。


さも:そうですね。先生も進行具合とかタイプとかそういうのも今までの経験則じゃないですけど加味して、だいたい予測をつけてこれくらいだろうっていうのをたぶん思ってらっしゃって。ま、でもそう言われても不安であるのには違いないんですけどね。


ゆかり:ちなみにこれは答えたくなかったら答えなくていいんですけど、治療は最初に抗がん剤治療でしたよね?ってことは、母乳はあげられないってことなのかな?


さも:そうですね。婦人科の先生と主治医のあいだでも、出産したらまずは生理をとめる薬を飲むっていうのを言われましたね。


だから母乳育児はできないって言われた瞬間は悲しみがちょっと押し寄せてきたんですけど。


でも、長男も最初は母乳だったんですけど、けっこうわたしは乳腺炎で入院とかするくらい酷かったりしたのであげられなかったんで。


そのあとは、ミルクだけでも元気に育っている長男がいるっていうことで、ミルクでも健康に変わりなく育つので。仕方ないなって割り切って。


ゆかり:すごい健康そうですもんね、今抱いてる赤ちゃんね。元気な感じ。


えっと、抗がん剤をなのでトリプルネガティブに効くお薬をやられて、副作用はどんな感じでした?


さも:そうですね。わたしが受ける治療、トリプルネガティブだったので、もともとはパクリタキセルっていうお薬がメインだったりしたんですけど、ちょうどわたしが乳がんがわかるちょっと前に承認された新しい薬があって。


一緒にやると、より乳がんに効きやすいっていうキートルーダっていうお薬がレジュメンに入ってて。


キートルーダ、カルボプラチン、パクリタキセルの3種類をする。で、その後にEC療法とキートルーダっていう流れだったんですけど、ちょっとキートルーダの副作用がすごく出てしまって。全身に発心が出て痒みがすごくて。


先生に言ったら、これはもう薬疹に近いものがあるので1回しか受けてないんですけど。キートルーダを中止することになって、残りのパクリタキセルとカルボプラチンを続けていくっていう感じで治療が続きました。


ゆかり:で、その後にEC療法で。


さも:副作用としては、キートルーダの薬疹が辛かったのはありますね。


ゆかり:発疹はすぐ出たんですか、お薬が身体に入って。


さも:いや、最初は全然なかったんですけど、1週間か2週間くらいで徐々にブァーって出始めて。


ゆかり:そんなに経ってから。


さも:個人差はあるから。


ゆかり:その他はどうでした、気持ち悪さとか倦怠感とか。


さも:パクリタキセルはさほど酷い副作用はなくて、ちょっとムカムカしたり痺れたりする感じはあったんですけど。


カルボプラチンはプラチナ製剤って言って、けっこうしっかり効いてくれるお薬なので吐き気がやっぱり酷かったり。


普通の吐き気止めをもらったりしたんですけど、抗がん剤に特化した精神系にも使われる吐き気止めを飲む感じになりましたね。あとは、EC療法でも吐き気が酷い感じはありましたね。


ゆかり:それはお薬を飲んでも常になんかしら気持ち悪い感じがあって、実際に吐くこともありました?


さも:吐くことはなかったのでちょっと救いだったんですけど。ムカムカっていうがずっと続く感じで、つわりがまたきたみたいな(笑)。


ゆかり:あー、そっかそっか(笑)。終わったと思ったらまた。日常生活はどれくらいできる感じでした?


さも:けっこう波がありましたね。全然大丈夫なときは普通に家事やって過ごしてたんですけど、体調によって全然動けなくてずっと横になって過ごしたりして、けっこう波がありました。


ゆかり:そういうときって、お子さんのお世話とかってどういう風にしてたんですか。


さも:今わたしが住んでいるところが母と祖母が家が近いので、2人に見てもらったりとか、ちょっと遠方になるんですけど、旦那のお母さんが1週間住み込んでくれたりとか、家族のサポートは助かりましたね。


ゆかり:うんうん。家族がいてくれるのが一番いいですよね。気兼ねなく頼れるっていうか。


で、2023年5月に手術をされて、手術の内容って聞いてもいいですか?


さも:そうですね、手術は最初に告知されて検査とか全部受けた段階でステージが3Aでリンパにも一個飛んでたので、その時点で全摘っていうのは決まっていて。


手術の日にセンチネルリンパ生検をして、その結果によってリンパ郭清をするってことで、どれくらいかっていうのは手術の後に知ったんですけど。


そうですね、なのでリンパも10個くらいとったみたいで。でも、手術後もきれいにしていただけていたので。


ゆかり:そっか、じゃあ片胸だけ全摘をされたってことで特に再建とかはしないで。


さも:そうですね。再建は今後自分の中でしたいかなって思えたらしようかなって先生に伝えていたので、再建もできるような感じにはしていただけているんですけども。


ゆかり:ある意味、再建とかがなければ一番早いリカバンリータイムではありますよね。


さも:そうですね。子どもが生まれて間もないっていうのがあったので、あんまり入院期間を伸ばしたくないっていうのはありましたよね。


ゆかり:結局どれくらい入院されたんですか?


さも:でも1週間ですね。再建込みになると2〜3週間はかかるって言われたので。1週間くらいでとどめておきたいなと思って。


ゆかり:術後の回復は、もちろん全摘の傷もありますけど、リンパをとったってことでそこの不自由とか痛みも大きいのかな?


さも:最初は腕が上げられない感覚はあって、リンパもとっているのであまり重いものをもったりするとリンパ浮腫の恐れも出てくるってことでちょっと自分も怖くて恐る恐る腕をあげたりとか。


あまり重いものをもっちゃいけないんだろうけど、子どももいるし(笑)。


ゆかり:赤ちゃんがいるみたいな。泣いてる赤ちゃんが目の前にいたら抱っこしちゃいますよね(笑)。


さも:仕方ないかなって。術後はしっかり身体を動かしながらっていうのは言われてたので、それはもう子育てで(笑)。


ゆかり:ある意味一石二鳥というか(笑)。特別にリハビリに通うとかではなくて実生活でリハビリをしてる感じだ。


さも:そうですね。あとは産んでちょっとしてから骨盤矯正に通い始めて。整えるじゃないですけど。で、行ってる時に身体のマッサージなんかもしてもらっていたので、自分の中では楽になって助かりましたね。


ゆかり:じゃあ手術から丸2ヶ月が経って、ちょっと一段落した感というか、今の状況をご自身ではどういうステータスだととらえてますか?


さも:現段階では、がんになる前と同じ感じになってるのかなっていうのはありますね。多少関節痛とか握力が低下してるなっていうのはありながらも、それ以外のことでは変わりなく過ごせているので。


ゆかり:この後って検診はどれくらいの期間であるんですか?


さも:今度9月に一回あるんですけども、もう半年に一回とかになってくるのかな。クリニックにも行っているので、そこの先生とも相談にはあると思うんですけど。


術後の病理の結果から、一応全部がんはとれたっていうことで消滅したっていうことにはなったので、術後の経口抗がん剤とかは服用しなくていいっていうのは救いではありました。


ゆかり:ちなみに抗がん剤によって手術前のしこりはどれくらい小さくなってたんでしょう?


さも:ほんとに2cmくらいにはなってたんですけど、わたしのがんのタイプは進行が早すぎて周りの細胞が壊死していて、その壊死部分が2cmみたいな。実際のがんは消滅してたっていう感じで。


ゆかり:すごい。抗がん剤治療中に何か特別に、食生活でもなんかしらのエクササイズでもいんですけど、やってたことってありました?


さも:わたしは逆にいろんなことを取り入れるってなるとパニックになっちゃうというか、それだけで疲れてしまったりとか逆に神経質になってしまうと疲れてしまうので、気負わない生活をしようっていうのが一番かなって。


食生活も自分ができる範囲で整える。過度にサプリを摂るとかそういうことはせずに規則正しい生活、適度な運動を取り入れるっていうのが自分の中ではいいかなって感じで進めてましたね。


ゆかり:基本的なことをしてある程度健康的にみたいな。


さも:そうですね。ガイドラインとかにも、術後、再発率が一番下がるのは運動することだって書いてあるので、徐々に運動を取り入れながら過ごしていこうかなって思ってますね。


ゆかり:えっと、じゃあ、お仕事の復帰は産休開けからって感じなんですかね?


さも:そうですね。産休開けにはなるんですけど、保育園に入れるかなとか。


あとは今回わたしのタイプが遺伝性のものだったので、HBOC(エイチボック)。アンジェリーナジョリーさんが。


遺伝性になると、片方の胸だけじゃなくもう片方、あとは卵巣のほうにもがんになりやすいっていう病気であるので予防切除しないといけないので。


なので最終的にもう片方と卵巣も摘出することにフォーカスしていくので、それを全部終えてから復帰したいかなっていう気持ちはありますね。


ゆかり:そっかそっか。なるほど。それはもう最初にいろんな検査をしていた段階で遺伝子検査もされて。


さも:そうですね、そのタイミングで。やっぱりなった年齢が33歳で若いので、遺伝がけっこう主になることが多いらしいので。


BRCA1のタイプなので、ちょっと早めに卵巣ともう片方の乳房も切除するほうがいいよっていうのは言われたので。子どもがいるっていうのを思えば、自分も早めに切除して少しでも元気で生きていたいなっていう気持ちが強いので。


ゆかり:そっかそっか。そうなんですね。それを知らなかったので、こうちょっと今の乳がんの旅というかジャーニーというか、手術も終わられて終わりが見えてっていう感じなのかと思ったけれど、まだ続きがあるんですね。


さも:そうですね、まだもうちょっとありますね。


ゆかり:そっかそっか。でも、今は今で元の生活に戻るっていうステージで。


なんか今回乳がんになられたことで、乳がんになってしまったことについてどういう風に、自分を攻める人もいれば、まあそういうはずだったんだろうなって自分でどうこうできることじゃないって思える人もいるし、いろんな捉え方があると思うんですけど、さもさんはどう思ってます?


さも:やっぱり初めてなった瞬間は他人事だたところが、急に自分に降り注いできたというか。


がんって今はもう2人に1人がなるものだって知ってはいたものの、まさか何なら33歳でがんになるなんて思ってもいなかったので、そこはすごく青天の霹靂じゃないですけども。


どーんってなったんですけど、やっぱりそうなったからこそ、1日1日を大切に生きることって大切なんだなって。やっぱり元気が一番なんだなってことを知らされたのはありますね。


子どもがいて当たり前とか、主人がいて当たり前とかじゃなくて、1日1日を大切に過ごすことを重きに置いてこれからは過ごしていきたいなっていうのは、乳がんになってからはだいぶ気持ちの変化がありましたね。


ゆかり:そうですね。当たり前とか日常への感謝とか、こういうことでもないと忙しくしててあっという間に1日1日すぎちゃうから。


最後に、これから治療に向き合っていく女性にさもさんが伝えたいなとか、伝えてあげられることは何かありますかね?


さも:そうですね。やっぱり誰しも最初にがんですって言われたらもう不安でしかなくて、どうしたらいいんだろうってパニックにはなっちゃうと思うんですけども。


そこは、ずっと不安でどうしようっていうよりも、信頼できる人に少しでも助けてもらいながら気負わずになんとかなるっていう気持ちを大切にしながら治療に向き合って。


結果、がんが治ったよっていう感じで日々を過ごしていったほうがいいのかなとは思ったりはしますかね。


ゆかり:赤ちゃんを抱っこしながら、そしてママの腕の中で赤ちゃんは寝てしまいましたが。朝の昼寝の時間でしたね。ありがとうございます。


さも:いいえー。


ゆかり:がんばってくださいっていうか、がんばるっていう言葉はみんなやっぱり反応が微妙というか。すでにがんばってるから。応援したいっていう気持ちだから、応援してますのほうがいいかな。


さも:ありがとうございます。


ゆかり:はーい。まだ日本は暑いですよね。広島も暑いですよね。


さも:めちゃめちゃ暑いですよね。


ゆかり:なので、夏バテなどしないように皆さんお気をつけて。今回のゲストは広島県にお住まいのさもさんでした。ありがとうございました。


さも:ありがとうございます。



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