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  • 執筆者の写真ゆかり

Vol.19 東京都在住のなつさん(ステージ2B、ホルモン陽性の乳がん)

*ポッドキャストの内容を書き起こして記事にしています。読みやすさを優先して微編集を加えています。 *内容は、ポッドキャスト収録時点の話です。収録と配信までにはタイムラグがありますのでご了承ください。


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こんちわ(根治の輪)19 回のゲストは、東京都にお住まいのなつさんです。ご年齢は38歳で、旦那さん、小学2年生と3歳の2人の息子さん、8歳になるチワワと暮らしていらっしゃいます。お仕事は現在休職中です。


2023年6月に、ホルモン陽性タイプ、ステージ2B期の乳がんを告知されました。右胸の全摘手術の病理結果でリンパへの転移が見つかり、現在術後の抗がん剤治療でTC療法を受けていらっしゃいます。その後は、経口抗がん剤を1年と、同時並行でホルモン治療を5〜10年やる予定です。


抗がん剤の吐き気が怖いと訴えるなつさんに主治医が与えてくれた選択肢、食べることが怖くなってしまった乳がん告知直後のこと、毎回違う副作用が加わる抗がん剤治療、遺伝性ではない乳がんは自分のせい?と責めてしまう自分をどう受け入れたか、乳がんになることで広がった視点、メンタルが辛いときの向き合い方、インスタで繋がる乳がんサバイバーさんの力など、たっぷり伺いました。


なつさんのインスタアカウントは、@natu_maenisusumuです。


それでは、なつさんの乳がんストーリーをお聞きください。


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ゆかり:今回のゲストはなつさんです。よろしくお願いします。


なつ:よろしくお願いします。


ゆかり:今ちょっとレコーディングで私側のトラブルがあって、もしかしてこれ録音でいないかもと思ったけど、無事にできて何よりホッとしております(笑)。


じゃあ、なつさん自己紹介をお願いしてもいいですか?


なつ:はい、よろしくお願いします。インスタでは、Natu_maenisusumeっていうアカウントでやっていて、ピンクの顔のアカウントでやっています。なつって呼んでいただければ嬉しいです。


東京都在住で、38歳です。夫、小学2年生の長男と、3歳の次男、あと8歳のチワワと暮らしています。会社員で、今は治療に千年するために休職をしています。


乳がんのサブタイプはルミナールBで、ステージは2bです。右胸を2023年7月に全摘をしていて、現在は術後の補助治療で抗がん剤のTC療法6クール中の3クール目ですね。


ゆかり:が終わったところ?


なつ:そうです。で、その後、今の予定ではこの後にTS1(経口抗がん剤)を1年やって、同時並行でホルモン治療を5〜10年やる予定になっています。


ゆかり:ありがとうございます。すごい全部まとめて自己紹介に入れてもらいました(笑)。なつさんは乳がんがわかったのは2023年6月ですよね?


なつ:そうです。


ゆかり: たしか毎年検査はされてたんですよね?


なつ:そうなんです。今思えばって話なんですけど、新卒からずっと15年くらい働いていた会社で同じ病院で婦人検診をずっとやってたんですけど、次男の育休開けにすぐに転職をしたんですよね、初めて。


で、病院が変わったんですよ。そこで6月に健康診断を受けたらすぐにもう一回来て欲しいって言われて。で、発覚したっていうのがあったので、今思えばなんですけど、なんか転職も良かったのかなっていう。


ゆかり:そっか。それって同じ検査してたのにこれまでは見つかってなかったのが、今年見つかったのかな?そもそも違う検査をしたのかな?


なつ:たぶん検査自体は一緒で、いつもの触診と…


ゆかり:マンモグラフィ?


なつ:はい、やってて、でもわからず。で、今年の6月に病院が変わったらわかったので。


ゆかり:それはほんとそうですね、そう考えると転職っていうだけじゃない意味があったというか。


なつ:なんかわかったときは、転職してすぐになんでだよと思ったんですけど、今思えばわかって良かったなっていう。


ゆかり:今回そのマンモグラフィをいつも通り受けました、で、いつも通り結果は大丈夫だろうと思うじゃないですか。これまで毎年受けてて大丈夫だったから。で、マンモグラフィ後のタイミングで怪しいからもっと検査したいっていう感じだったのかな。


なつ:えっと、新しいクリニックで検査をして電話をいただいてる時点で、怪しいからもう一回診たいっていうので即日だったのかな、その日のうちにクリニックに行けて。


で、行ってもう一回診たら、たぶんこれは脂肪の塊とかではなく、ほぼほぼ確定で悪性だから今すぐに病院に紹介状を書くねっていう風に言われて。


あー、そうなんだって自分でもまだ実感がなくて。その時は。


ゆかり:そうですよね。


なつ:で、運良く次の日にもう行けたんですよ、そのクリニックの近くにけっこう大きい病院があったので。次の日に行って、で、その日は触診とエコーみたいなので終わってって感じでした。


ゆかり:そっかそっか。じゃあ、正式にこれは乳がんですって宣告されたのはまたそれから時間が経ってからだったのかな。


なつ:けっこうトントン進んで、そのエコーの次の日に生検しましょうって言われて。で、生検してから1週間後だったかな。


ちょっとご主人または誰かご家族と来てくださいって言われて。あー、これはもう明らかにですねっていう…。


ゆかり:ご家族と来てくださいって言われた時点で、なんかもう覚悟しなきゃいけないやつかなみたいになりますよね。


なつ:なりますよね。たぶん皆さんが経験してるあれですよね。


ゆかり:そうですよね。わたしも同じだったんですけど、最初に乳がんだって言われて、わたしは電話越しに言われたんですけど、でも全然実感が湧かなくて。


なつ:わかります。


ゆかり:しかも、わたしはほんとに無知だったので、あ、そっか、乳がんでしこりがあるんだな。悪いものがあるんだったらそれを手術でとってもらえばいいんだって。


なつ:ほんとにそうでした、わたしも。


ゆかり:すごい単純に考えてて。だから、わたしが一番ショックを受けて泣いちゃったのは、主治医の先生から抗がん剤治療を、わたしの場合ステージ3だったから術前にしなきゃいけないって言われて、その抗がん剤っていう言葉を聞いた時にもうガーンってなったんですけど(笑)。


なつさんはどういうタイミングで、あ、これ今わたしに起きてることなのかっていう実感みたいなのは湧きました?


なつ:ほんとにわたしもゆかりさんと同じ感じだったんですけど、手術が先だったんですよね。


とりあえず手術でとって、で、仕事とかも有給を使うぐらいで大丈夫だろうと思ってたので。


一番ガンときた瞬間は手術が終わった直後に、それまではリンパに転移はないっていう検査結果もあったので、もうとったら終わりだろうと思ってたのに、手術が終わってすぐ、みなさんがワープが終わった後すぐに、リンパに転移がありましたって執刀してくださった先生に言われて。


え?!ってなって。転移なかったって言ってたじゃん!みたいになって。で、そこから転移してたらどうするのって絶望に陥って。酸素マスクつけながら号泣で。その瞬間が一番ガーンってきたところでしたね。


ゆかり:そっかそっか。それって、主治医の先生から、もし転移があればこういう感じの治療で治療方針が変わるんだよみたいな話って事前になかったのかな?


なつ:なんかあったらしいんですけど、わたしも手術までは仕事とかも忙しくて、わかりました、わかりましたみたいな感じに通り過ごして。


これとったら終わりでしょみたいな感じの軽い気持ちでいっちゃったので正直良くないんですけど、たぶん聞き流してしまっていたんですよね。


そこまでちゃんと自分と向き合っていなかったなって、今となったら反省なんですけど。


ゆかり:そういうの多いですよね。今となっては、振り返ったからそうわかるけども、その時はたぶんいっぱいいっぱいだから。なんて聞いていいか、聞く質問すら思い浮かばないぐらいにいっぱいいっぱいじゃないですか。


そっかそっか。じゃあ、そこで転移があったから抗がん剤もやりますっていうことで。


でも、なつさんの投稿で、先生が抗がん剤のお薬の種類を選択肢を与えてくれたっていうお話があって。なんか、それってわたしが少なくともインスタとかでいろんな人の拝見してる中ではあんまり選択肢があったっていう人のほうが少数派なのかなっていう気がするんですけど。


それも、抗がん剤をやらなきゃいけないっていうことに対して、最初は抗がん剤をやること自体を受け入れられないところから、じゃあどの種類の抗がん剤にしようかっていう風に考える自分にちょっと前に進めたみたいな投稿をされてて。


結局、TCを6回っていう風に決められたんですよね。ま、でもそれはそれで、その選択を委ねられても難しいなっていう気もするんですけど(笑)。


なつ:いや、そうなんですよね(笑)。さっき、絶望に陥ったのが、リンパに転移がわかったときだって。


で、毎日主治医の先生が病室にきてくださったんですけど(術後)、実は手術の全身麻酔のときも吐いてしまったんですよね。


無知だったので、抗がん剤イコール吐き気みたいな印象がすごくあって。


ゆかり:ありますよね。


なつ:その恐怖とかを先生に毎日怖いんです怖いです、吐き気がみたいな形でずっと言っていて。


で、抗がん剤もだからやりたくないんです、髪の毛が抜けるのも耐えられませんって毎日訴えて。で、病理結果が出るまでも何回もその先生のところに行って、ほんと抗がん剤以外の手段はないんですかみたいな。何回も受診して。


で、それも先生が考慮してくださって、あとは運良くリンパの転移も3つだったので。4個以上だともう標準治療でECとドセタキセルの8クールを強くすすめるけどって。


リンパへの転移が3つなので、論文も新しく出てきて、最近では海外でもTC4回じゃなく6回で、かつわたしのホルモンタイプのルミナールBで遺伝子検査もしてたので、このタイプだったらTC6回でも同じ効果が得られるし、TCのほうが吐き気の観点だったら…


ゆかり:若干?


なつ:若干マシっていうのがあって。そういう道もあるから、だから抗がん剤を予後のためにやりましょうっていう風になんとかわたしを抗がん剤の道にすすめてくださったっていう。


ゆかり:そっかそっか。先生なりのやり方だったんですね、そこを納得してもらうための。


さっき遺伝子の検査もされて、で、遺伝性ではないっていうことがわかって、でも逆にそれを知ったことが、じゃあ遺伝性じゃないんだったらわたしがこれを自分で起こしてしまったの?って自分を攻めちゃうみたいな。それはどういう風にそこから抜け出したっていうか。


すごく多いと思うんですよね、自分の食生活かな、自分が仕事でストレス貯めてたからかなとかって考えちゃう人は多いと思うんですけど、なつさんはそういうところから切り替えられました?


なつ:やっぱりしばらくは切り替えられなかったんですけど、なんかそれこそ、みんなはどうやって乗り越えているんだろうっていうのをわたしが気になって。それでインスタのアカウントを始めて。


で、皆さんの投稿とかを見ている中で、やっぱりわたしの行動が作ってしまったけど、でもやっぱり昔のわたしがわたしは好きだなっていう風に時間が解決してくれて。


で、これ以上昔の大好きだった自分を責めるのはやめようっていう風に切り替えられて。


で、もう過去の自分の行動を責めるのはやめて、この抗がん剤が終わったらどんな風に過ごしていくかっていうのを考えようって。


インスタのフォロワーさんとかの楽しそうにしてらっしゃる姿とか、ラストケモを迎えて髪の毛が生えてきてとかっていう投稿を見せさせてもらっている中で思うようになれて切り替えられましたね。


ゆかり:たしかに。そうですよね。責めてる自分は大好きだった自分でもあるんだもんね。


で、たぶん乳がんだってわかってからだと思うんですけど、一番大きな変化として食生活が、食べることが辛くなってしまったっていうのをなつさんはすごく書かれてて。


わたしもそれはすごくわかるんですけど、もうなんか何を口にしていいかわかんなくなってしまって。


甘いものもダメだし、炭水化物もダメだし、赤みの肉、牛とかもダメだとかって聞いたりして食べるものがない。果物も糖分じゃんみたいになっちゃっていた時期があって。なつさんはどうでした?


なつ:いや、もうまさにほんとにそうでした。もともと大学でも栄養学を専攻していて、仕事も食に関する仕事をしていたので、やっぱ食べるものが身体を構成していくっていうところはほんとに強くずっと日中頭にあるような形だったので、ほんとに怖くって。


もうスーパーとかに行っても「乳がん ⚪︎⚪︎」みたいに調べてから買うようになってしまって。ほんとにあの時は草食動物かのように野菜、それこそガンにいいっていうブロッコリーみたいなアブラナ科の植物だけ食べたりとか(笑)。ほんとおっしゃる通り、果物も怖くなっちゃって。もうげっそりでした。


ゆかり:食べるものがないですよね。


なつ:食べるものがないですよね。


ゆかり:そうそう。でも、それこそお子さんもいらっしゃるし、家族のためにはご飯を作らなきゃいけないしみたいなのもありますよね。


なつ:そうなんですよ。でも、自分は食べないみたいな形で決めて。もうげっそりでしたね、あの時は。


ゆかり:そう、もうなんか検索魔に加速がかかっちゃう感じで。


でも、それもあれなのかな、インスタとかでそういう思いを吐き出して、いろんな方からコメントとかをもらったりする中で、乳がんだからってこれもあれも食べちゃダメじゃなくて普通に食生活を楽しんでいいのかなって思えるようになった感じなのかな?


なつ:そうですね。インスタにこの想いを包み隠さず全部書いてみたら、すごいコメントとDMをくださって。大丈夫だよっていうので。


で、その大丈夫も、ちゃんとご経験とか、あとはこんな論文もあるから大丈夫だよ、こんなガイドラインがあるから大丈夫だよっていう。わたし的にはそのガイドラインの存在を教えてくださったのがすごく大きかったんですけど。


そこをちゃんと自分でも調べて読んでいく中で、もう乳製品がそんなに悪さをしないとか、大豆イソフラボンとかもむしろ予防にいいとかっていうのを教えてくださったのが一点と、あとはもうこのまま、わたしは草ばかり食べて生きていくのかって(笑)。っていうところで。


ゆかり:美味しくない(笑)。


なつ:それもインスタの方が、今、甘いものを食べてしまって再発してしまったらどうしようって考えてしまうけど、生きるために治療をしているのに、何を目指しているのかがわからなくなってしまうみたいな投稿を見て。


あ、ほんとにそうだなと思って。なんか楽しく生きるために治療をしてるのに、どんどん自分で楽しくない道を選んでしまっているなっていうのがあって。


たまには自分をねぎらうために甘いものも、あと今はやめてるんですけどアルコールとかも楽しむ程度にはいいんじゃないかっていう考えにシフトできました。


ゆかり:そうそう、で、久々に甘いものでソフトクリームを(笑)。


なつ:そうそう。すごい読んでくださってる(笑)。ありがとうございます。


ゆかり:それはもう美味しかったですよね。


なつ:それはもう美味しかったです、ほんと。正直ちょっとウルウルしちゃいました。


ゆかり:そうですよね。あ、食べるものってこんなに楽しいことだったな、好きだったなって。


なつ:そう、そうだ、わたし食べることもすごく好きで仕事もしてたし、勉強もしようと思ってたんだってほんとにウルウルしちゃいました。


ゆかり:そっかそっか。えっと、そしたらちょっとまず最初に右側の全摘の手術をされたっていう話について聞きたかったんですけど、全摘っていう判断は先生にすすめられたとか、それともなつさんがご自身で部分じゃなく全摘しますって決めた感じでした?


なつ:先生にすすめられて全摘にしたんですけど。わたしの場合、乳首の近くに原発がいて、浸潤性っていうのもあって全摘をすすめるっていう風に言われて。で、その時はもう手術したら終わりって思ってたので、じゃあ全摘でっていうので。


ゆかり:じゃあ、再建はせずですか?


なつ:いえ、今右胸にエクスパンダーが入っていて。


ゆかり:そうなんですね。手術が7月でしたよね。


なつ:そうです。


ゆかり:どういう感じです?回復は。やっぱり術後しばらくは辛かったとかありました?


なつ:やっぱりなんかリンパもとってるので、胸の痛みっていうよりは脇のリンパをとったところに、常に板が入ってるような感じがあって。それがちょっと辛かったですね。


ゆかり:で、今はもう大丈夫なのかな?


なつ:今、大丈夫だったんですけど、抗がん剤を始めてなんかその感覚が戻ってきちゃって。先生に聞いたら、まあ抗がん剤をやるとそういう人いるって風に。


ゆかり:あと、抗がん剤の種類によるのかもしれないんですけど、パクリタキセルのときに先生に言われたのは、けっこう身体のいろんな痛みとか感覚がすごく繊細になってるからって。


抗がん剤をやってなかったらたぶん気にもならなかったようなものも「あ、痛いな」って思っちゃったりするとかっていうお話もあるみたいで。なんか敏感になりますよね、どうしても、痛みに。


どうでした、抗がん剤は今3回やられてて副作用、それこそ怖かった吐き気とかどうですか?


なつ:吐き気はECよりは少ないっていう風に言われていたんですけど、やっぱ体質なのか出てきてしまって。ただ、実際に吐くまではいかず、お薬で抑えられている感じですね。


ゆかり:でも、なんとなく気持ち悪いなみたいなのはけっこうある感じです?


なつ:そうですね。一週間くらいはなんか気持ち悪いな。食べてないと気持ち悪い食べづわりみたいな感じなんですよね。


ゆかり:一緒だ(笑)。そう、だから周りには抗がん剤やるって話をしたら、もうげっそり痩せちゃうっていうほうを心配されたんですけど、食べてないと気持ち悪いからもう間食魔になっちゃって。


なつ:ほんとにそうなんですよ。逆で、ちょっとぽっちゃりしちゃったなって(笑)。


ゆかり:わたしもそう。そっか。でも、味覚障害とかはないですか?


なつ:味覚障害がすごいあって。なので美味しくないものをずっと口に放り込んでるみたいなのが辛いですね。


ゆかり:それは辛いですね。でも、これだったら美味しく食べられるみたいなのもあるのかな?


なつ:あります。やっぱり味が濃いものだったらまだいけるので、カレーとか唐揚げとか。ポン酢とかそういうのがダメで。


ゆかり:あっさりはダメなんですね。


なつ:味噌汁とかもダメで。


ゆかり:そっかあ。ね、まあでも周りからは食べられるだけいいよって励まされたんですけど(笑)。


ちなみに抗がん剤って一回目、二回目、三回目ってきてパターンって見えました?


なつ:けっこうわたしはパターンがない…なくはないのかな。毎回違う副作用が出てくるんですよね。


ゆかり:わかります。


なつ:一回目は吐き気がすごく辛くて、二回目は全身痛というか倦怠感がすごくて。


ゆかり:ジーラスタって打ってます?


なつ:打ってないんですよ。


ゆかり:そうなんだ、じゃあほんとに抗がん剤の副作用としての痛みなんですね。


なつ:はい。起き上がることすらちょっと辛いみたいなのがあって、で三回目はそれにプラスして痺れと手の皮向けがすごくて。


ゆかり:毎回違うと、もうきたら対処って感じになっちゃいますよね。前回に続いて今回何がプラスされるかみたいな(笑)。


なつ:そうなんです。やっぱTCっていうか、ドセタキセルが蓄積型だから毎回違う副作用が出てきてしまうって主治医の先生にも言われて。


ゆかり:なるほど。そうなんですよね。あと、髪の毛はもう免れないですけど、けっこう潔くいってしまったんでしたっけ、なつさんは。


なつ:わたしは一回目の抗がん剤が始まって、13日目くらいにあ、きたっていうのがわかったんですよね。そこから2日間くらい髪の毛を洗わず、そのまま美容院に行ってガッと坊主にしてもらいました。


ゆかり:あれ、もともとロングだったんでしたっけ?


なつ:ロングだったのを抗がん剤が決まってボブに一回して。


ゆかり:で、いっきに。そうなんですね。長男くんに抗がん剤が決まって見た目も変わっちゃうから話をしたと。小学2年生ですよね。


で、その時の長男くんの言葉がこれはもう絶対泣いちゃうやつだなって思ったんですけど聞いてもいいですか?


なつ:そうそう。わたしも大号泣だったんですけど。


なんか彼にとってそれは大きいことではなかったらしく、坊主だから何?ママは坊主でもママなんだからって言ってくれて。


もう、あー、わたしが気にしすぎてたってのもあるんですけど、なんか彼はわたしの中身を見てくれてたんだなって思ったのですごい泣いてしまいました。


ゆかり:うーん。


なつ:今も泣いちゃうんですけど。


ゆかり:うんうん。ほんとですよね。どんなんでもママだからってことですよね。


なつ:そうなんですよ。だから、すごい嬉しくて。


ゆかり:それに続く次男くんの反応がすごい笑っちゃった。可愛くて(笑)。


次男くんは今の話を聞いて「ジュースちょうだい」だったんですよね。


なつ:まだ3歳なんでわかんないんで(笑)。


ゆかり:ギャップがすごいかわいい。そっか、もう今3歳になったんですか、次男くんは?


なつ:あ、そうです。この間3歳になって。


ゆかり:そうだそうだ。ちょっと遠出されたって書かれてましたよね。そうなんですね。


うちも下は3歳だから、それくらいだとまだわかんないですよね。でも、その無邪気さに救われるところもすごいある(笑)。


なつ:ほんとあります、すごいあります。


ゆかり:生活が乳がんの治療を始めることでどれぐらい変わったかっていうことを伺いたいんですけど。


たぶんなつさんのこれまでのお話を聞いてて、投稿とかも拝見してると、お仕事ってすごく大事なものだったのかなっていう印象を受けるんですけど。


やっぱそこは情熱を持ってお仕事をしていた自分から、今は完全にお休みをしてらして、慣れるっていうか。


なつ:わたしもほんとに仕事をしていない自分、ま、育休中はしてなかったんですけど、なんかその期間ですら、あ、こんなもの作りたいなっていうのを溜めておく期間だったので、なんか全く仕事をしていない自分っていうのが想像できなかったんですけど。


でも、やっぱそれよりも抗がん剤の副作用で味覚障害があるっていうのが、やっぱり自分の仕事ではそれがちょっと難しいっていうのがあったし。


術後すぐその仕事復帰したときに、なんか思うように身体が動かないのにみんなが忙しそうにしているのを見てるのもちょっと辛かったっていうのもあって、自ら休職をしたいっていう風にしたので。


ゆかり:治療に専念しますと。


なつ:でも、休職に入る前はなんでだよー、仕事したかったな、味覚障害さえなければなとか色々考えたんですけども。


でも、今はやっぱり自分が情熱を持ってやっていた仕事が味に関する部分で、あのまま続けてたらお客様に嘘をついて商品を送り出すことになっていたので、それを回避して、自分のことだけを考えられる時間をもらったなっていう風に切り替えられてます。


ゆかり:そっかそっか。とはいえ、やっぱりこれだけ長くずっと続けてらっしゃるのはそれだけ好きだからっていうことだと思うんですけど、そこをブランクっていうか間が開いてしまうことで置いてかれちゃうのかなとか、戻ったときどうなるかなみたいな焦りとかって今あったりしますか?


なつ:そうですね。初めはすごいどうしようと思ったんですけど、これも時間が解決してくれてこの考え方になったんですけど、わたしすごく何事においても先を見て逆算をして計画を立ててくっていうタイプだったんですけど、なんかたぶんそれがよくなかったんだなって。


それが突っ走ってしまう理由だったのかなってのがあって、なんか視点をもっと今を見つめる視点の行動に変えようって言う風に考えていくようになったら、そしたらまあ、仕事に戻るかどうかはわらかないけど、新しいことをしてもいいのかなっていう風に思うようになってきて。


なので、味覚障害の副作用が残ったとしても、新しいところで新しいことをすればいいしって言う風な考えになってきたので。


ゆかり:なんか、あれですね、じゃあきちきちと決めてやっていくぞっていうことをやめて今を見るのもそうだし、なんか視野が広がったのかな。これまでやってきたお仕事にこだわらないっていう。


なつ:そうだと思います。なんか、あと、これだけ辛い治療を今やって乗り越えようって言う自分だからこそ、仕事なんてっていう言い方はあれですけど、新しいことを飛び込む行動力っていうのも自分にはあるから、そんな前の仕事に戻れなくってもまだ大丈夫って言う風に思えるようになりました。


ゆかり:なんか逆に乳がんのこの辛い治療を乗り越えていることが一つの自信みたいなものに繋がってるってことなのかな。


なつ:そうですね。やっぱり辛いじゃないですか(笑)。


ゆかり:そうなんですよね、しかも長いんですよね(笑)。


なつ:ほんとそうですよね。なんかやっぱり物理的な身体の辛さもあるけど、メンタルがすごい辛いじゃないですか。


それをやっぱり今乗り越えようとしている自分だからこそ、新しいことにもきっと大丈夫って思えるように今はなってるので。


ゆかり:うんうん。そっか。あれですね、治療を始める前の時、もうひたすら号泣していた最初の頃の自分に、何ヶ月後にこうなってるよって言ったらたぶん想像つかなかったでしょうね。


なつ:いや、もう全然想像つかなかったと思います。あの時はほんとにもう真っ暗な世界にいたので。まさか、あの時の自分が今こうやって新しいことも大丈夫って言えるなんて信じられなかったと思います。


ゆかり:すごい。でも、そういうなつさんの姿を見たり聞いたりするのは、他の方も励みになると思います。やっぱり同じような方はいっぱいいらっしゃると思うから。


なつ:ありがとうございます。わたしもあの投稿は嘘偽りなく、あの投稿をやるって決めたときにもし自分が見返しても誰かが同じ状況になったときに見てくださっても、励みになるかどうかはわからないけど嘘偽りなく書こうっていう風に決めたので。それが誰かの励みになったら嬉しいなっていう。


ゆかり:いや、ほんとそれは思います。いつも、なつさんの頭の中を覗かせてもらってるみたいな。感じたまんま、思ってることを書かれてる感じだから。


なつ:無理に前向きにならなくてもいいなって思ってるので。ほんとに徐々にきたって感じですね。


ゆかり:その無理に前向きにならなくてもいいって最初からそういうスタンスだったのかな?それとも、みんなも頑張ってるしわたしも同じように前向きにならないとみたいな部分って最初はありました?


なつ:いや、もう全然最初は絶望でしたね(笑)。もう抗がん剤をやるってなったら、絶望で。


インスタを始めたのも、誰かの励みになったらいいなっていうよりは、もう誰か聞いてくださいっていう(笑)感じで始めたので。 

 

無理に前向きにっていうのではなく、もうほんとに弱音を吐き出していってたっていう感じですね。


ゆかり:ありのままに。そう、その身体が辛いのもそうだけれどもメンタルも浮き沈みがあるしっていう状態で、メンタルが本当に辛いときとかって、それにどう向き合ってますか?


なつ:なんかこうインスタを始めた理由にもなるんですけど、わたし昔から仕事とかでも辛くなったら書き出すっていうのをやっていて。


ゆかり:わかる。


なつ:なんかこう自分の頭の整理じゃないけど、なんでこんなに辛いんだろうっていうのをちょっと原因を突き止めるじゃないけど思ってることを全部書いてみて可視化するみたいなのをやっていたので。


今回もそれがインスタっていうツールを使ってやっているっていうので、で書いてみたら、そうだ、わたしはこういうので辛いんだ。で、かつインスタだとそれに対してアクションをしてくれるので皆さんが。それでメンタルを保ててますね。


ゆかり:うん、でも書き出すことの効果ってありますよね。


なつ:すごいあると思います。


ゆかり:言葉にすることで、まあ必ずしもこう結論みたいなものには落とし込めないんだけど、でも出すだけでスッキリするっていうか。


なつ:出すだけでデトックスみたいな感じ(笑)。


ゆかり:そうそうそう(笑)。


乳がんになって、なって良かったとは誰も言わないと思うんですけど、でも、なったことで得られるものっていうのも、ま、その人の視点(姿勢)には寄ると思うんですけど、なつさんは乳がんになって得たものとか気付かされたこととかってありますか?


なつ:そうですね。大きく二個あるかなと思っていて。今ほんとおっしゃってくださった通り、ほんとにわたし乳がんになって良かったことってほんとに一個もなくて、できれば前の自分がいいなっていう風には思ってるんですけど、気づいたことは2つあって。


一つは、すごいありきたりなんですけど、当たり前の幸せなんてないので全部に感謝して、何かがありがたいなとかって思ったらすぐに口にしていこうっていうのに気づいたっていうのが一点。


あともう一点は、さっきちょっとお伝えしたんですけど、今をもっと大切にしようって思っていて。先々こうだからこういう風にしようっていう考え方ではなくって、今自分がこういうことをやりたいとか、こういうことを感じたいんだっていうところに正直に生きていこうっていう視点に変えられたっていうところが気づいたことかなって思います。


ゆかり:そうですよね。さっきちょっとお話があったけど、計画性みたいなものをこれまではたぶん重視してきたところが…じゃあそれはすごい大きな変化ですね。


なつ:やりたいことも、仕事とか大きい話ではなくって、あ、今日はラーメンが食べたいなとか、美味しいコーヒー飲みたいなとか、そういうレベル感でもいいので。


やりたいことをやって行けたらなって言う風に、なんかこう肩肘はらずに過ごしていけるようになったなって。


ゆかり:そう、投稿で拝見したんですけど、次男くんの3歳のお誕生日祝いに遠出されたっていうのはちょうどタイミング的にも体力的にもいけそうな感じだったし行こうみたいな感じだったのかな?


なつ:そうなんです。遠出っていってもあれなんですけど、次男はすごい乗り物が好きなので。埼玉に鉄道博物館っていうのがあって。電車で2時間かかるかかからないかぐらい。


ゆかり:でも3歳児とは遠出だ(笑)。


なつ:そうなんですよ。遠出で(笑)。で、ちょうど回復期だったので、体力落ちてるけど大丈夫かなと思ったんですけど、まあなんかあったら助けてもらえばいいやと思って(笑)行って、でも何事もなくっていう。


ゆかり:なんかそういうのも、今できることを、今したいことをやるっていう、当たり前の幸せはないみたいなのにもつながりますけど、そうやって子どもとの時間を過ごすみたいなのって大事だし、できる時にやりたいって思いますよね。いつかとかじゃなく。


なつ:ほんとに。仕事してた時はずっと延長保育してたぐらい、夜も8時くらいまで保育園にいてもらってみたいな感じもあったので、そういう面では子どもとの時間を大切にできてるなっていうのはありますね。


ゆかり:でも、それなんか聞きますね。お仕事をすごく忙しくされてた方だと、むしろ乳がんの治療を始めたことで、もちろん身体が思うように動かないっていうような時期はあるけれども、全体的には子どもと過ごす時間が増えたみたいな。


それはあれかな、お兄ちゃんも次男くんにも伝わって喜んでるのかな、きっと。


なつ:そうですね。でも、長男はゲームするなとかってわたしが言うのが窮屈みたいなことを言ってましたけど(笑)。


ゆかり:そっかそっか(笑)。そうですよね、でもたしかにそういうものも含めて家族の時間が増えてるんだ。


あともう一つ、すごい共感できるなって思ったのは、自分が乳がん患者になると、それこそ食べ物の話もこれは食べちゃダメなんだ、こういうことしちゃダメなんだ、こういうこと気をつけなきゃいけないんだみたいなしちゃいけないことみたいなののほうが最初に頭に思い浮かぶ。


でも、今はもっと自分のしたいとか、いや、乳がん患者だからってあきらめなくていいっていう風に考えられてるってことをなつさんが書かれてて。


このポッドキャスト って、どっちかというと治療をこれから始めますみたいな、一番不安が大きい状態のときにできれば聞いてほしいなって思ってて。


だから、そう言う風にダメダメダメっていうところから、いや、なんでダメなの?っていう風に切り替えられたっていうのってすごい大きな変化だったんだろうなって思ったんですけど。それはどういう風にそこにいけたのかな?


なつ:何度も同じことを言ってしまうかもしれないですど、やっぱりインスタの方々の治療を終えられた方の生活とか考え方を拝見させていただいて、わたしが思ってるよりすごく自由に過ごされているなっていうのがあったので。


あ、そうなんだ、やりたいことをやってもいいんだっていう風に気づかせていただいたっていうところもありますし。


今ゆかりさんがおっしゃってくださった、今まさに告知をされてどうしよう、検索魔になってる方々に向けてお話したいなって思うのは、無理に切り替えるんではなくて、やっぱりそれは時間じゃないと解決できないことってあると思うんですよね。受け入れるまでに。


自分なりの速度でゆっくり受け入れて、切り替えなきゃ切り替えなきゃっていうよりも、絶対時間が解決してくれるので、それを待てば大丈夫だよっていう風に伝えたいなっていう風に思いました。


ゆかり:わかります。じゃあなつさんはどのタイミングでインスタを始めたんですか。


なつ:わたしは術後の絶望して、病理結果が出るまでの間にどうしようと思ってインスタを始めました。


ゆかり:でも、インスタがなかったらって想像できないけども、それぐらいにいろんな同じサバイバーの方と繋がれるし、同じタイミングで治療をしている方もいれば、ちょっと先を行ってる方もいて。


なつ:そうそうそう。


ゆかり:だから、なんかその先、一ヶ月後の自分はそこかとか、手術終わったときの自分はこんな感じなのかとかっていうイメージがすごく湧くのがほんとにありがたいですよね。


なつ:ほんとです。乳がん患者の中ではまだ若い世代の38歳なので、周りにいなかったんですよね。同じような方が。リアルではいないので、なんかこう相談もしにくいし、相談しても重く捉えられてしまって。


ゆかり:そうですよね。


なつ:それもあったので、同じ病気の方々とお話できる場がインスタだったのでほんとに救われました。


ゆかり:なんか、なつさんはこれまでサバイバーの方でもいいですし、お医者さんとか看護師さんとかでもいいんですけども、かけられてすごくプラスだった言葉みたいなのってありますか?


なつ:わたしは大きく3つあって。一つは、インスタの同じ病気の方々から大丈夫、絶対大丈夫って言ってもらえたのが励みになっていて。


あともう一つが、抗がん剤を始めてもうこれがあと6回もあるの、いつ終わるのみたいな風になたっときに「出口のないトンネルはないから大丈夫だよ」って言われたのが2つ目と。


あと3つ目が一番大きかったなって思うんですけど、一人じゃないよ、一緒に乗り越えようって言ってもらえたのがほんとに救われた言葉ですね。


ゆかり:なんか、一番同じ経験者の方からの言葉が重みもあるし、納得できるっていうか。その道を通ってるっことがわかってるから。


なつ:ほんとそう、言葉に重みがあるんですよね。


ゆかり:伺っちゃったかもしれないんですけど、いつも最後に同じこれから乳がんの治療に向き合いますっていう女性に伝えたいこととか、伝えたいことってありますかって聞いてるんですけど、なつさんはありますか?


なつ:そうですね、さっきの3つ。絶対大丈夫、出口のないトンネルはない、一人じゃないよ、一緒に乗り越えましょうって。


あとは、自分のペースでいいので、絶対時間が解決してくれるので無理に前を向こうとか切り替えようとか、立ち直らなきゃって思わず、ほんとに時に身を任せていけば絶対大丈夫なので無理せず、ご自分のペースを大切にして欲しいなって言う風に思います。


ゆかり:ありがとうございます。


で、もし、インスタとかをやられてるんだったら、ありのままの自分を投稿したほうが。なんかなつさんの投稿とかみてると、いろんな方がすごい反応してる、コメントとかすごい多いじゃないですか。


それってたぶん、それだけなつさんがありのままにその時の気持ちをぶつけてるというか書いてくれてるからだなって思うんですよね。だからみんな共感できるし応援したいとかってなるのかなって思うから。


今おっしゃったみたいに無理にこうならなきゃみたいにならずに、そういう場としてもインスタをやられてるんだったら吐き出すといいかなって思います。


なつ:ほんとそうです。わたしもそうなんですけど、ストーリーとかで弱音みたいなのを吐いちゃったときも、大丈夫大丈夫って受け入れてくださるんですよね、皆さん。弱音を吐いて、いや、もっと頑張れっていう人はほんと誰一人いなくて。


ゆかり:いないいない(笑)。


なつ:大丈夫だよ、自分のペースでねってすごく寄り添ってくださる方ばっかりなので。ほんとに気持ちを吐き出すことってすごく大事だと思うので。


ゆかり:なんかほんと、わかるわかるってことなんですよね、結局。同じサバイバーとして。


なつ:そうなんですよ。みんなほんと寄り添ってくださるので絶対大丈夫ですって伝えたいですね。


ゆかり:ありがとうございます。じゃあ、なつさんはあと3回か。折り返し地点。


なつ:そうなんです、点滴抗がん剤は。


ゆかり:応援しております。


なつ:ゆかりさんも手術がんばってください。


ゆかり:あ、ですね。あと3週間くらいかな。ね。


はい、ありがとうございました、なつさん。


なつ:こちらこそ、ありがとうございました。


ゆかり:楽しかったし、お話を伺えて良かったです。


なつ:こちらこそです。


ゆかり:今回のこんちわのゲストはなつさんでした。ありがとうございます。


なつ:ありがとうございました。

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