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  • 執筆者の写真ゆかり

Vol.7 カリフォルニア在住のここちゃん(BRCA1遺伝子あり、トリプルネガティブ乳がん)

*ポッドキャストの内容を書き起こして記事にしています。読みやすさを優先して微編集を加えています。

*内容は、ポッドキャスト収録時点の話です。収録と配信までにはタイムラグがありますのでご了承ください。






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こんちわ「根治の輪」第7回のゲストは、カリフォルニア州オレンジカウンティ在住のここちゃんです。ここちゃんは、わたしがラスベガスの前、ロサンゼルスに住んでいたときのお友達が、同じ乳がんサバイバーだということで紹介してくれて繋がったお友達です。


ここちゃんは、約5年間のあいだに乳がんを2度経験されていて、去年2022年の終わりに再建手術を終えられました。1度目の乳がんは日本で治療をされていて、2度目はアメリカで治療をされています。さらにアメリカでのインプラントを使った再建が失敗してしまうなど、なかなか波乱万丈な経験されています。


祖母が抗がん剤治療で辛い思いをしたことから、1回目の乳がんでは抗がん剤をやらなかったこと、2度目は抗がん剤を含むフルコースの治療で、その際ににんようせい(にんしんする力)を守るために行ったこと、遺伝子検査でわかったBRCA1の話、ここちゃんが考えた、乳がんであることについて誰に伝えるかの判断基準、どんな言葉より共感してほしいという気持ちについて共感しあいました。


ここちゃんのインスタグラムは、@sunshine.moonpieです。


それでは、ここちゃんの乳がんストーリーをお聞きください。


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ゆかり:こんちわ(根治の輪)第7回目のゲストは、ロサンゼルスに在住のここちゃんです。よろしくお願いします。


ここちゃん:ロサンゼルスというかオレンジカウンティなんですけど、LAにまとめてもらって(笑)。


ゆかり:すんません、大雑把です(笑)。


ここちゃん:いえいえ。いらしたんですもんね。


ゆかり:そうそう、ベガスの前はLAだったんですけども。オレンジカウンティに住んでいらっしゃるここちゃんです。じゃあ、ここちゃん、簡単にでいいんですけども自己紹介をお願いできますか?


ここちゃん:はい。わたしは日本で1回、2018年に乳がんを初めて診断されたんですね。それから日本で治療しまして渡米して、最初の乳がんから2年後になるアメリカにいるときにまた再発。転移ではなくて、別の原発は別で再発という形で2回乳がんができちゃったっていう。


で、その時はパンデミック中だったこともあって、いろいろ考えたんですよね。日本に帰ったほうがいいのかなとか。医療のシステムの面でも。家族もいるしとか。ま、こっちで結婚して夫はいたんですけど、本当にコロナ中だったしバタバタだったんで。


結局、コロナで帰ってどうのって考えるよりも、アメリカで治療をスタートしたほうが早いし、今後アメリカに住み続けるんだからこっちの医療のベースを知って置かないとって言うのもあってこちらで治療をしたというのが2021年の春です。


今はすべての治療が終わって、半年くらい経過しているというところです。


ゆかり:あれ、そっか。わたしもちょっと知識がないんですけども、再発じゃなくて、違う乳がんがまた新しくっていうことなんだ。そういうこともあるのね。


ここちゃん:そうなんですよ。再発って聞くと、もともとの乳がんが取り切れてなくてどこかに飛んでいってそこで増殖したっていうイメージがあるから。それっていうのは転移っていうことなんですよね。原発性転移みたいな。


だけども、また別の乳がんができた。それは、わたしがBRCA1っていうgene mutation(遺伝子変異)があるからできやすいっていうのがあると思うんですよ。


ゆかり:ってことは、乳がんのタイプは1回目と2回目で違うんですか?


ここちゃん:タイプは同じ。一緒。わたしはトリプルネガティブなんですけど、1回目ははっきりHER2の結果が出なくてわからなかったんですよ。


トリプルネガティブであろうなと思いますみたいな感じで終わってたんだけど、2回目ははっきりトリプルネガティブだってわかった状態で治療スタートでした。


ゆかり:そっか。で、日本で1回目の乳がんのときの治療方針は、すぐ手術をして術後も治療はありました?


ここちゃん:術後は抗がん剤をしました。あ、間違えた、うそうそ(笑)。放射線をしました。


ゆかり:じゃあ1回目は抗がん剤はなしで、でも2回目は2度目だしっていうのもあるし、もうフルコースで術前抗がん剤、手術、で放射線?


ここちゃん:2回目のときは放射線はなくて、術前抗がん剤、手術、再建でおしまい。


ゆかり:なるほど。じゃあそれ以降はお薬を飲むとかは何もないんだ。


ここちゃん:トリプルネガティブだからだと思うんですけど、お薬がないっていうのは。ホルモン由来じゃないから、ホルモンピルはとらないみたいですね。


ゆかり:最初に乳がんだって知ったときはすごいショックだし、え?みたいな感じでした?まさかみたいな。


ここちゃん:え、このタイミング?っていうタイミングで。2回ともそうだったんですけど(笑)。


1回目のときは日本の東京にいて仕事もしていて、ただ、アメリカに留学するという計画の途中だったんですよ。その途中で、自分で気づいてクリニックに行って診断してもらうわけなんですけど。


診断結果をお医者さんが「あなたはがんの可能性が高かったです」って細胞診の結果を電話で知らせてくれたんですけど。


そのときが、アメリカのカレッジに入るための試験がありますよね?アイエルツとか。そういう英語の試験を受けなきゃいけなかったんですけど、その前日だったんですよ。気持ちがもうぐちゃぐちゃになりそうな。試験のプレシャーもあるし。


がんじゃないだろうとその先生は最初は踏んでいて、でも一応調べておこうか、不安でしょ?ぐらいの感じで調べた結果ががんだったっていうので、いっきにどーんときた感じはありましたね。


ゆかり:でも、もうアメリカに行く、留学して結婚するってどちらもそのときに決まってたのかな?


ここちゃん:結婚は決まってはいなくて。お付き合いはしてたんですけど、結婚もその先にあるだろうなぐらいの感じだったので。留学は決まってたけど、その試験も通らないとただ留学したいという目標があるだけで完全に決定事項でもなかったので。


すべてがグラグラした中で、結婚できなかったらどうしようみたいなグラグラもあるし。女性の妙齢の人生の気持ち的に(笑)。だから、ストレスはそういう意味ではいろいろあったかもしれないですね。そのとき、あったとは思う。


ゆかり:うーん。もうあらゆるボールが宙に浮いた状態みたいな感じだ。そういうときが一番辛いよね。検査結果を待っている間とか。


ここちゃん:待ちが長いですよね。検査結果の。


ゆかり:本当に待ちが長くって。だから、最初にMRIとかPETスキャンとかするじゃないですか。他に転移しているかどうかみたいなのが、もうそれでステージがあがるわけだからもうドキドキですよね。


ここちゃん:そうなんですよ。けっこう時間かかるんですよね。結果をもらうまで。


ゆかり:そう、わたしなんか2週間くらいPETスキャンかかって。2回くらい電話しちゃいました。まだ?みたいな。


ここちゃん:忘れてるんじゃないかなってね(笑)。


ゆかり:そう(笑)。特に、アメリカだと、まこれはここちゃんが同じ印象かはわからないけれど、こういう細かいペーパーワークみたいなのは日本のほうがやっぱりきめ細やかというかしっかりやってくれるイメージがあって。


こっちだと、自分で主導権を握ってプッシュしないと「あなたのことでしょ?」っていう感覚があるから。だから、ちょっとめんどくさいやつって思われてもいいから聞く、電話するみたいなことをしましたね。


ここちゃん:大事ですよね。でも、それすごく思います。アメリカと日本の医療の違いだと思いますね。


日本のほうがもうちょっとお客様感覚、お医者様とも言うけど、自分は患者でお客様って言う感じで行くっていうのがちょっと強いかなとは思う。

だから、アメリカだとゆかりんが言ったように自分で取りに行く。


ペーパーワークの結果もくださいってどんどん言わないとくれないし。別に向こうもめんどくさいとは思ってないと思う。欲しいなら言ってくれないとわかんないっていう。


ゆかり:うん、そうかも。ここちゃんは、日本とアメリカでどちらも治療しているから、アメリカで2度目の治療を始めたときも、セカンドオピニオン的に日本で診ていただいていた先生にも電話で話したみたいなことを投稿されてたんですけど、それすごくいいですよね。前の先生にも相談できるっていうのは。


ここちゃん:日本で先生に直接電話することってあまりなくないですか?わたしはなかったんですよ。


ゆかり:ですよね。わたしも先生と電話で繋がれるイメージがない。


ここちゃん:そう。で、アメリカではけっこうそれが普通だから、先生からも電話がかかってくるし、ちょっと調子悪かったら電話してねとかっていって看護婦さんか先生の番号をもらったりするので。


で、日本に帰るという選択肢が2回目の治療のときも最初はあったので、でもどんな治療方法をとるのか。アメリカで提案された治療方法と日本がまったく同じなのであれば、アメリカでやってもいいわけだし。


ゆかり:たしかに。


ここちゃん:だから、そのことも含めて本当にその先生はよかったですよね。電話もちゃんと取り次いでくれて聞いてくれて。


で、その先生がアメリカにずっと住むんだったらアメリカで治療をしたほうがいいよって言ってくれたのはあるんですよ。後押ししてくれて。


ゆかり:そうなんだ。そっかそっか。それはすごく安心感に繋がるね。


ここちゃん:やることも抗がん剤は避けられないし、だったら早いほうがいいかなという結論で。


ゆかり:で、再発したときね、アメリカに渡米しました、留学して学校でのお勉強も始めて彼氏のもとに行きました。その後、どれくらいで再発がわかったんですか?


ここちゃん:アメリカに来てから1年半後。半年検査を終えてから渡米したんで。1回目の治療が終わって半年後のチェックアップが終わって、1年半後に。ちょうどパンデミックの真っ只中だったかな。


ゆかり:あー、そっか。え、それは定期的なチェックのときに見つかった?


ここちゃん:そうです。最初は、こちらのプライマリーケア(眼科と歯科以外はまず家庭医のような先生に診てもらってから専門医に紹介状を書いてもらう仕組み)もまだ見つけてなかったので。


ゆかり:プライマリーケアは家庭医というか。


ここちゃん:なんて言うんでしょうね。総合医みたいな。まず、その先生に行って、そこから外科医の先生を紹介してもらったりとかっていうシステムをわからなかった、日本から来たばっかりのぺーぺーの留学生のわたしは(笑)。


で、留学生のときの保険だと、チェックアップっていっても本当イメージングセンターに行って、特別なプライマリードクターも持たずにただただ行ってチェックしてみるみたいなことだったんですよ。


なんだけど、やっと1年後くらいにプライマリーケアの先生から乳腺の外科医を紹介してもらって、で、その人がじゃあ歴史的なこともあるからMRIとgene test(遺伝子検査)も一緒にオーダー出しますって言って。


ゆかり:遺伝子テストね。


ここちゃん:それをやってから、その結果がもう乳がんだった。


ゆかり:そっかそっか。え、じゃあイメージングだからMRIだけで乳がんだってわかったってこと?生検とかなく?


ここちゃん:そう。生検は一番最初はなかったですね。


ゆかり:やっと落ち着いたみたいな、渡米して新しい国に来て、いろんなことに慣れ初めて1年半経ってから、もう一回かみたいなのってどういう感じでした?心境っていうか。


ここちゃん:そうですね。なんか慣れ始めた頃も、コロナのパンデミックもあったから、アメリカの生活に慣れたかって言われるとまたそれも微妙だったんですよ。


ゆかり:いつもと違うもんね。


ここちゃん:きっとね、全然違うし。ロックダウンの早さにもびっくりしたその翌週くらいのことだったんで。だから、あー、いろんなことが人生は起こるよなくらいの感じには。


で、それもね、2回目の先生も電話でMRIの結果が出たんだけど、あなたはがんを再発してるっていう知らせが、なんとグリーンカード、結婚してからグリーンカード申請に行きますよね。


で、グリーンカード申請のカードをもらうために写真を撮りに行く日があるわけですよ。指紋をとって写真を撮りに行く日。あの日だったの。車の中で電話がかかってきて(笑)。


ゆかり:いつも次に行こうというときに…乳がんさんの知らせが。


ここちゃん:そう、何かしらやってくるっていう。次から次へと。人生って面白いなって。


ゆかり:でも、なんか覚えてますね。タイミングがね。


ここちゃん:覚えた。だからイミグレ(immigration)のグリーンカードの写真はわたしはちょっとシリアスなんですよ。全然ニコニコしてないの(笑)。


ゆかり:そうだよね、そんなニュースを聞いた後だからね。でも、なんだろう、再発はトリプルネガティブという乳がんのタイプもあるし、どこかでありえることかなっていうか。 


ここちゃんの中での心構えというか、そういうのってどれくらいあったのかな?


ここちゃん:やっぱりね、ありましたね。それはあったと思います。アメリカに来てからも、やっぱりいろいろあって、ストレスがまったくない日々ではなかったので。


どっちかというとストレスも受けやすい性格的に考えすぎたり、なんかいろいろやりたいけどやれない状態とか、何かこう不安感よりもなんとなくどこからともなくやってくるストレスみたいなものが大きかったので。


で、その再発期間気をつけなきゃいけないっていうのは5年生存率とかってがんにかかると言われますけど、やっぱり5年間っていうのがひとつの目安だと思っていたので。


その5年に何もなければ無事再発しなかったと言えるんだけど、あー、だから今かみたいな。やっぱり来たかっていうのはちょっとあったかもしれないですね。なんででしょうね。なったから思うのかも。


ゆかり:後からそう思うっていうのもあるし、でも、その乳がんのタイプについて最初の日本での先生からそういう説明があったとか、あとその遺伝子の件もあるじゃない。ごめんね、これなんて読めばいいの?BRCA1ってそのまま?


ここちゃん:そう。そのままBRCA1って日本では呼ばれてて、アメリカでの発音は”ブラッカワン”ってみんな言ってますね。


ゆかり:あー、聞いたことある。そっかそっか。発音が違うのね。BRCA1だと、乳がんと卵巣がん?


ここちゃん:卵管ガンとかも発症率が上がるみたいですね。


ゆかり:治療方針が、1回目は早期発見だったから抗がん剤とかはなく手術と放射線だけで済んだってことだったのかな?


ここちゃん:わたしがそう選んだっていうだけで、主治医からのおすすめとしてはやっぱり標準治療でした。標準治療っていうのは、もちろん抗がん剤、手術、放射線ですよね。


ゆかり:抗がん剤は術前、手術、放射線っていうのを先生はすすめてきて、それって最初の乳がんはステージは覚えてますか?


ここちゃん:ステージ1でした。


ゆかり:ステージ1でもフルコースなんだね。


ここちゃん:そう。それが、抗がん剤のタイミングが術前か術後かは明言はされてはなかったんだけど、たぶん術後にしたいというようなことだったと思うんですよね。


ゆかり:じゃあ再発防止みたいな意味合いでの抗がん剤治療。


ここちゃん:そうそう。その意味が強かったと思います。それで、じゃあどれくらい再発しないのか。再発率が下がるのかっていうことをこちらは知りたいわけじゃないですか、抗がん剤をがんばることによってどれくらい変わるんですかって聞いたら、15-20%くらい下がりますって言われたんですよ。


ゆかり:そんなに大きい数字ではない気がしちゃうね。


ここちゃん:そう、わたしもそう感じたんです。それがね、たとえば95%減りますとか言われたらそれはやる気もでると思うけど。


こちらのスケジュール的には渡米も早めにしたいし、抗がん剤をすることによって卵巣へのダメージ、卵巣だけじゃない他の元気な細胞も抗がん剤はたたくとかってよく聞くじゃないですか。一般的な噂としてね。そういう風に思っていたので、なんか弱ってしまうんじゃないかなとか思いもあったし。


家族の中で抗がん剤をやってた、祖母なんですけど、途中で抗がん剤があまりにも辛くてやめてしまったっていう話も聞いたことがあったので、家族みんな抗がん剤に対してはあまりいい印象ではなかったんですよ。  


だから最初から抗がん剤をしたくないという意志がわたしの中にあったので、それを医者のほうに伝えて、お医者さんからは「抗がん剤はしたほうがいいとは思うけど、なんと言ってもあなたの選択だからやらないのであればそれは尊重する」って言う風には言ってくれて。その結果にしました。


ゆかり:そっか。でも2回目は抗がん剤治療をしたじゃない?それはどういう風に考え方が変わった感じだったのかな?


ここちゃん:避けられなかった。どの先生に聞いても、最初にそう言ってくれた日本の先生で2回目に乳がんになったときも電話して相談した先生だったんですけど、その先生も次は抗がん剤は避けられないと言っていたし。


アメリカのこっちの先生、セカンドオピニオンもいくつか行ったんですけど、すべて抗がん剤は全部ついてくる、避けられないって言う感じだったので。どこの国に行っても同じだなということで。


ゆかり:これはここちゃんのインスタグラムの投稿を見て知ったんですけど、妊孕性(にんようせい)というの?妊娠する力みたいなこと?


卵巣機能とかっていうのを、お子さんも将来的にはってことを考えて治療が始まるタイミングで何か注射なのかな?をやったんですよね?


ここちゃん:抗がん剤の前にやったんですけど、そもそも1回目のがんのときも、主治医から妊孕性を高めるために卵子を凍結保存しておいたほうがいいよっていう情報をもらってたんですよ。


で、そのときも一応クリニックに行って話を聞いたりしたんですけど、とっていても日本に保存してあったらアメリカに輸送してもらってりするのってわからなかったし、まあまだいいかなみたいな。30代の後半だったけど、まだちょっと甘く考えてたんですね。


で、2回目の乳がんのときは治療が差し迫っている。で、1回だけ1ヶ月間だけちょっと猶予があったので、抗がん剤開始までに。だからその1ヶ月間に採卵して一応卵子は凍結したんですよ。1回だけね。


で、さらにそれから抗がん剤が始まるにあたって、卵巣へのダメージがあるということで、それを防ぐという今のゆかりんの話ですよね、リュープリンという注射があって。それはオンコロジー(がん)の先生がそうしようって決めてくれて。


毎月、4週間に1回打っていくっていうので卵巣の機能を守るというか。守ると言うか、一時的に閉経した状態にするような感じ。機能をストップさせる。だから、その間生理は起こらないっていう。


ゆかり:それは抗がん剤治療が終わって打つのをやめれば徐々に卵巣機能が戻ってくるってこと?


ここちゃん:戻ってくるだろうし、もしかしたら戻ってこないかもしれなかったんです。30代とかでも、早期閉経みたいになっちゃう人もいるらしいんですよ。


リュープリンを打ってることによって、いい面としては妊孕性を保てるってことなんですけど、悪い面としてはもしかしたら早期閉経になる可能性があることと、更年期障害のような症状を起こしてしまうっていうのが一応副作用としてはあったので。本当に生理が再開するまでは不安でしたね。


ゆかり:でも、今の感じだと再開した?


ここちゃん:した。


ゆかり:よかった。


ここちゃん:でも注射を打ち終わったとしてもすぐに戻ってくるわけじゃなくって。何ヶ月か待って。その何ヶ月後に戻るかも人それぞれ違うので。


ゆかり:また、そのわからないことからくる不安みたいなのがね。そう、抗がん剤治療は何のお薬を何回やったのか覚えてますか?


ここちゃん:カルボプラチンとタキソールっていうのをやって。3週間を1クールとして4クールやったんですね。で、1週目にタキソールとカルボプラチン。2、3週目にタキソールのみというような感じで。


ゆかり:副作用とかどんな感じでした?


ここちゃん:そのときは副作用は後半のクールになってくると、どんどん出てきた感じはありますね。


1、2クール目はまあ全然元気に動けてたし、そんなにきつくもなかったけど、後半のほうは白血球の数値もぐーんと下がって毎回抗がん剤終了の次の日には白血球の注射を補填みたいなのを打ちに行かなきゃいけなかったし。 


もう1日1日何もしなくてもただやり過ごすだけでわたしできたじゃなんぐらいの(笑)。


ゆかり:そっかそっか。具体的にたとえば吐き気があったとか、とにかく倦怠感とか疲れがあったとかって特にこれがひどかったなみたいなのって印象に残ってるものはあるかな?


ここちゃん:なんかだるかったり、何もしたくないっていう。やる気があまり起こってこないような感じ。だから、あ、これができないとかっていう悔しさもないわけですよ、やる気もないから。なんか別に〜みたいな。シーンとしたいみたいな。


ゆかり:わたしが今のオンコロジスト、がんの専門医の先生に言われているのは、何もしたくないときこそあなた動きなさいみたいな。アクティブでいることはすごく大事だよ、ちょっと散歩するとかちょっとでいいからとにかく身体を動かしてって。 


たぶん、精神的に何もしないでいると落ち気味になっちゃうみたいなのが良くないからっていうことなんだと思うんですけど、そういうのはありました?何もやる気しなくてじっとしてることで気持ち的にきちゃうみたいな。


ここちゃん:でも、じーっとしちゃう期間っていうのも、まる1日ずっとオンではなくて、アクティブオンが1時間ぱーってあって、ぼーっとするのが2時間みたいな。そんな感じで突然事切れるっていうんですかね。


ゆかり:オンとオフ。


ここちゃん:オンとオフの差が急に激しくなるような。なんかすごく眠くなったり、もう急に寝るとか(笑)。そんなのがあったので、アクティブに過ごすためにやったことと言えば、家の中のペンキ塗りをしました。


ゆかり:おー、すごい。それアクティブだし、けっこうモチベーションもあるよね。きれいにしたいし。そっか。それ楽しいね(笑)楽しいアクティビティ。タイミング的にちょうど必要だったんだ。たしかにそうやって自分でプロジェクトをつくっちゃうっていうのも一つの手ですね。


ここちゃん:そうそう(笑)。


ゆかり:ここちゃんとわたしは前に一回けっこうお話させてもらったことがあるんですけど、そのときに、ほら痺れの話をしたじゃない?


わたしはパクリタキセルを今やっていて、足に痺れがきているっていう話をして、そしたらここちゃんの場合は手にきてて、それこそね?


ここちゃん:事故になっちゃいましたから。


ゆかり:軽い事故?


ここちゃん:ううん。けっこうな事故。車が廃車になった事故。


ゆかり:そうなんだ!それは抗がん剤治療を始めて回数を重ねてからの話?


ここちゃん:抗がん剤治療が終わってからの話なの。副作用っていうのが、わたしはやってるときにしか起こらないと思っていて。


ゆかり:わたしも最初そう思ってました。


ここちゃん:それも人によるから絶対そうだとも言えないんだけど。わたしの場合はずっと痺れがずーっと残ってる感じで、手の。


だから、ガラスのコップとかもしょっちゅう手から滑り落ちて割っちゃったりとか繰り返してたんですよ。でもなんか疲れてるのかなーくらいの感じで。割ることは元気なときもあるし。ただちょっと頻度が多かったんで、あれれとは思ったんですけど。


そんな中で車を運転しているときに右折をしきれなくて、ハンドルを回すときに回しきれなくて、角度がゆるやかになりすぎちゃって。


駐車場に入るときだったんですけど、入れなくてそこに立っている木にバーンってぶつかっちゃって。ぶつかっちゃったので、車が古かったのもあるんですけど、前部分が木にめりこんじゃって。


ゆかり:ここちゃんは無事だった?


ここちゃん:わたしは無事でした。無事でよかったんですけど、やっぱり衝撃と事故を起こしたショックで、一人で乗ってたんですけど、もうなんかほんとギリギリで外に出て、フラフラしながら。そしたら周りの人がびっくりして救急車とか警察とかを呼んでくれて。救急車で運ばれたんですよ。


ゆかり:でも、それはショックだよね。抗がん剤治療も全部乗り切って、その後、また元の生活に戻ろうとしている時にそういう事故がくるのはなんか。しばらく運転ちょっとできないみたいな感じだった?


ここちゃん:もういまだにしてないです。夫もさせたくないみたいで。まだしてなくって。1回2回くらいちょっとやったりもしたんですけど、近場をまわるぐらい。


なんだけど、なんかトラウマになってるかなと思いますね。でも、こっちでね、アメリカで車がない生活ってちょっとどうなのっていう(笑)。


ゆかり:たしかに(笑)。まあ、住む場所、ロサンゼルスとかオレンジカウンティとかも場所によってはなんとかなることもあるかもしれないけど、でもお買い物とかね。食事の買い出しとかそういうのはたぶん車がないと無理だよね。じゃあ、基本は旦那さんが運転してみたいな感じか。


ここちゃん:そうそう、今ね。どっかにいくとなれば。ちょっとそろそろね、リハビリしないといけないなと思って。


ゆかり:わかるなんか。この前話したかな。すっごい久しぶりにちょっと遠出をして。遠出っていうか1時間弱の距離のところにお山のほうに子供を連れて行ったのね。で、子供を連れているからそれもそういう長距離はしないって思ったんだけど。


やっぱりだんだんに、わたしの場合は痺れが足に来ているので、時間が経ってくるとすごい力を入れるじゃないですか、アクセルとかふむときに。その力が入りにくい。 


だから、スピードを思うように出しにくかったりとかっていうのがあったので、もうちょっとこういう距離は自分は無理だなっていうのはその時に確認できたんですけど。だから、たかが痺れだけど違うよね。


ここちゃん:そう。それって、もう相談しました?主治医とかオンコロジーの先生とかに?


ゆかり:相談してて、塗り薬があるよとか、投与している間に冷やすといいよとかは聞いたので、それは今もうやっていて。あとグルタミンを飲むといいとかって言うからそれもやって、言われたことは全部忠実にやってる。


ここちゃん:偉い。そういうアドバイスをくれるといいですよね。


ゆかり:ここちゃんのときはどうでした?相談した?


ここちゃん:何もなかった。本当に事故を起こしてやっと、じゃあ手首を検査しようみたいな。


結局、抗がん剤治療は終わっているから、副作用であるということを判明しづらい状態になってしまったので、また別の神経科みたいなところに行って手首自体を見てもらうって。手首から先の指の動きとかがどうなのかみたいなのをチェックしに行くっていう。余計な検査費用がかかる(笑)。


ゆかり:費用はバカにならないもんね。そうかー。ま、でもできることをするしかやりようがないから。そうそう、だからこれ以上ひどくならないように願うみたいな感じなんですけど。


そう、あとここちゃんには再建のお話をぜひ聞きたくって。そもそも、再建の方法というのかな。概要みたいなのを聞いてもいいですか?


ここちゃん:もちろん。再建も視野に入れてらっしゃるんですよね?


ゆかり:両胸?


ここちゃん:両胸です。わたしは両胸を全摘したんで。


ゆかり:一応今のところ視野に入れてて。だから外科医の先生、plastic surgeon、整形外科の先生にも話を今度する予定にはなってるんですよね。


絶対にしたいっていうことでもないんですけど、わたしはもともと胸が小さいので別にんーってとこもあるんだけど(笑)、一応お話は聞こうかなって感じで。


ここちゃん:選択肢のひとつとしてあるってことですよね。再建もいくつか方法があるということ で、ま、大まかにインプラントを入れるのか、自家組織を入れるのか。自家組織だと自分の体のどこかから脂肪を持ってきて、とった部分に入れると。


インプラントの場合は、脂肪を他のところを切ったりとかするとまた別に治癒時間とかもかかるし、たとえば背中をキル、お腹をキルっていうとお腹のいらない脂肪が胸になってラッキーとかって単純に思ったりしたこともあったんですけど。


そんな単純なことではない、やっぱり。本当に回復に余計に時間もかかるし、お腹の傷跡。


ゆかり:お腹の傷口も大きいし。


ここちゃん:そう。特にわたしみたいに将来子どもを産みたいとかって思っている人はお腹を切っちゃうと妊娠できないからよくないと。そこで脂肪をとったりするなんて、妊娠を考えている人はまずダメだよっていうことで断念したんですね。


まあまあ、もちろんよっぽど希望がなければインプラントのほうがたぶん主流なのかなとは思うんですけども。で、インプラント再建をわたしはしています。


再建をするにあたって、全摘出というまずとりますよね。部分摘出でもインプラントを入れられるのかどれくらいとるかにもよるのかと思うんですけども、左右差をなくとかっていうのもあったるすると思うので。


で、全摘出というのは胸の細胞、脂肪を全部とってしまうということなので、真っ平になるっていうよりも、ほんと最初は凹んだような感じになりました。えぐれてるみたいな。ぎゅーってなってるような感じ。


でもその状態でも、エクスパンダーっていって、後後にインプラントが入る部分、ポケットみたいなエアバルーンみたいなものを中に入れてるわけですよ。


それがメタルでできたブラみたいになっていて、そのブラに袋みたいになっていて、その袋の部分にsaline water(生理食塩水)をちょっとずつ入れていって膨らませて、で皮膚とか中の細胞を膨らませて場所をつくってからしばらく状態を保って、またインプラントを入れるという手術をするという流れ。


ゆかり:普通、どれくらい、まここちゃんの場合でいいんですけど、どれくらいかかりました?まずちょっとずつ大きくして行って場所を作りました、最後そのシリコンを入れるまでって全摘からどれくらい経ってたか覚えてます?


ここちゃん:わたしがやったのは、全摘が8月末、でインプラントを入れたのが3月だったので。


ゆかり:おー。じゃあけっこう経つんだね。


ここちゃん:うんうん、それくらい。半年ちょっとくらいじゃない?でもね、他の先生にも整形外科のセカンドオピニオンとかいろんな人に聞いた時に言われたのが、3ヶ月くらいで入れるっていう人もいるみたいです。先生による。あと、患者さんのどれくらい回復しているのかっていう状態。皮膚の状態だったり。


わたしは1回目の乳がんで放射線治療をしているっていうのもあって、皮膚が固くなるから伸びにくいっていうのを最初に言われたんですよ。でもね、それほどには伸びにくかったこともなくて入れられたんだけど、でもまあ失敗するわけなんですけどね、その先生は(笑)。


ゆかり:あれ、ごめん、放射線治療って2度目の治療のときもやってるんでしたっけ?


ここちゃん:やってないです。


ゆかり:じゃ。それは1回目の日本での話をしてるんだ。


ここちゃん:だから3年くらい経っているはずなのに、やっぱりもう見た目はないんですよ。だけど、皮膚の収縮が他のやっていない場所に比べるとやっぱりあるんじゃないかというのがその基本的な考え方みたい。


ゆかり:そっかそっか。で、ごめん、ここちゃんの話を遮っちゃったんですけど、その失敗してしまったという(笑)。どこがどう失敗したのか教えてください。


ここちゃん:たしかに(笑)。皆さんが失敗しないためにわたしが伝えたいこと。


それはインプラントのサイズなんですね。サイズを失敗されているということなんですけど、わたしそもそも最初に入れていたエクスパンダー自体から痛くて。もちろん皮膚の上からは何も見えないし、中でのことなんだけど、さっき言ったけどブラが嵌め込まれているみたいな感じで。


ワイヤーブラをつけた人ならわかると思うんですけども、サイズが2〜3サイズ小さいワイヤーブラがずっと胸に食い込んでると痛いじゃないですか。ワイヤーの形が合わないだけでも痛いのに、それがぐーっと埋め込まれていて。こう、ずっと胸の間、谷間のところがぎゅーっと推されているような感じがしてずっと痛かったんですよね。


ま、それも失敗のひとつかもしれない。もしかすると。で、水をちょっとずつ術後の1ヶ月経ったか経たないかくらいからか入れ始めたんですけど、それもいきなり150mlとか入れられる人もいるらしいんですけど、わたしは40mlずつくらいしか入れられなくて。もう痛くて。


で、それを何回か繰り返してやっと200mlくらいのところまできたら、それ以上いくと痛くて240mlとか次に行ったんですけど1回40mlを抜いたんですよ。だから200mlくらいで手術当日まで迎えるわけなんですけど、200mlずつ、片胸ずつ入っていますと。 


プレオプっていって、手術前の先生との検診みたいなのが最後にありますよね?で、それがあって、そこで先生に「じゃあ今ね、200mlしか入っていないけれど、インプラントは少し大きなサイズを入れられるからもともとの胸よりは小さくなるけれどいいよね」っていう。


ちょっとずつ入れてるときから胸の大きさをどうするかっていう話はしていなので、もともとの胸は大きめだったので小さくしたかったし、 200mlでちょうどいいし、全然それで構わないですっていう話をしていたんだけど。


ちなみに、全摘した胸が何CCかっっていうと600Cc、600Ccないくらいだったの。


ゆかり:だいぶ小さく。


ここちゃん:200mlだったら3分の1じゃないですか。で、ちょうどいいじゃん、200とか300で半分くらいでちょうどいいんじゃないとかって思ったんだけど。


で、そういう話で落ち着いていて、サイズも何Ccってこっちは言い方をするから、じゃあ何カップにしますねとは言わないわけですよ。


先生の言い方にもよるかもしれないけど、だいたい何カップから何カップくらいの感じかなみたいな。ブラのサイズでは何も言ってくれないわけですよ。整形外科の先生は。


ゆかり:ちょっとピントこないね。


ここちゃん:そう。でも、両胸で400mlくらいになるという話だったんだけど、手術を迎えました、終わりましたってなったら、インプラントカードというのをくれます。


あなたのインプラントはどこどこ社のもので左右それぞれ何ml入っています、ドクターは誰々っていうカードをくれるんですけど、700mlって書いてあったんですよ。片方に。


ゆかり:片方700mlね。だから全部で1400mlってこと?全然話が違う。


ここちゃん:そう(笑)。話が長くなっちゃったんですけど、だから大きすぎるインプラントをなぜだか最終的には入れていたんですね、先生が。


で、それを知ったのはわたしは麻酔から起きて、カードを見て知って。でも、そのときっていちいちチェックしなかったわけですよ、実は。すぐにカードを見て何cc入れたねとかってしなくて。


手術終わったんだって。まだバンデージも巻いてあるし。で、パン!としてるなとは思ったけれど、最初は上のほうにまだついていて。


ゆかり:上がってる感じ。


ここちゃん:で、ドロップしてくるので。重さとかでどんどん。で、それで自然になってくるっていうことなんですけど。小さすぎたところに大きすぎるインプラントを入れたらどうなるかっていうと、そのインプラントポケット、水を入れてがんばって作ったポケットの部分と合わないわけだから、どうしても痛みがずっと生じていて。


この痛みが痛かったんですよ。手術によるものなのか、インプラントってもうこういうものなのかがわたしには判断つかなくって。で、3ヶ月待ち。また戻ってフォローアップに行き。ま、もうちょっと様子をみようかみたいな感じで(笑)。痛いけど。


もうドロップしてきたところから胸板のところからおっぱいが始まるところが、ぐんっていう。突然お椀がついた、どんぶりが乗っかってるみたいな感じの。横からみたらおかしくなっていて。


で、これはどうしてもおかしいでしょって言って、他の先生に行き始めたっていう。本当にこれでいいのかっていう疑問が湧いたので。他の形成外科の先生も聞き始めたら、やっぱりおかしかったっていう。


ゆかり:その再建の手術が終わって、どれくらいから違う先生に意見を聞こうみたいになった?


ここちゃん:半年後かな。


ゆかり:じゃあその間ずっと痛かったの?


ここちゃん:前屈みになるような動作とかだと、もう700ml両方で1,400mlがぐおーっと重力で床にいくので、もうそれがちぎれるような痛さで。


ゆかり:えー。え、それはでも、その再建をした先生はなんで最初に200-300mlって言っていたのがなんで700ml肩胸ずつ入ってるの?っていうのに対して何か答えは帰ってきた?


ここちゃん:そう、それ聞いたら。え、それでも最初の胸より小さく見えるでしょ?くらいの感じだったんですよ(笑)。だから、は?って言ってることがわかんなくて。


ゆかり:わかんない。


ここちゃん:わたしのオリジナルより大きいし、ちょっと理由はありますかって聞いたら、いやそれでも見た目は良かったって。先生たちって、手術の途中でインプラントを入れて患者を一回起こして様子を見てまた戻すらしいんですよ。それで見た時も良かったしって。


ゆかり:うーん。腑に落ちない。


ここちゃん:腑に落ちない。説明もほんとそんな感じだったんですよ。だからこれ以上はどうにもならないし、もうこれを戻すには手術をやり直すしかないって言う状況だから。


ゆかり:で、全部一回インプラントを出して、もう一度適切なサイズのを入れ直したってことなんだ。


ここちゃん:そうです。


ゆかり:それが、だから2022年の12月だったんだ。おつかれさまです。


ここちゃん:ありがとうございました。


ゆかり:なんかそんな痛みが生じて、なんか悔しいっていうかひどいね。ほんとに。


ここちゃん:特にインプラントを入れるってなると、想像つかないですよね。インプラントってどんなものなのかっていう、いれたことがない人はわからないし。


しかも、全摘の後に入れるってなると、ゆかりん始めわたしたちは胸の脂肪がないところに入れるので、どう見てもぷるんとした自然的なハリがある胸みたいにはならないわけですよ。脂肪のないところにインプラントがくるので、自分の脂肪を注入することは後々できるんだけど、段差をなくすみたいな。


胸の膨らみのところをもっと自然にふわっとした胸みたいに見せるために。ま、そういうことをしないといけないっていうのはあるみたいですね。


ゆかり:今だったらこうするなみたいなのってあいりますか。


ここちゃん:確実に何mlにするかを聞きたかったですね、術前に。


ゆかり:もうこれで確定みたいな。それこそ見せてほしいですよね、このインプラントでこの大きさだよって。


ここちゃん:ほんと確認確認っていう。


ゆかり:今って、もう2度乳がんを経験して、で、再建まで終わってもうすぐ8ヶ月くらいになるタイミングだと思うんですけど、乳がんに対してどういうスタンスというか。


わたしが最初に思っていたのは、もう摘出するなり手術をして、治療をしたらもうおしまいで、はい、乳がんさようならってなるって思っていたんだけれど、それはまったく知識がなかった頃の自分で。


やっぱりけっこう一回乳がんになると、再発だったり、再発するかもっていう恐怖みたいなものがあったりして、それにずっと付き合っていかなきゃいけないんだなっていうのを自分もそう感じるし、周りの同じサバイバーの方を見ていてもそう思うんだけども、それはここちゃんはどういう風に思ってるのかなっていうのと。


そういう恐怖とか、これから乳がんに付き合っていかなきゃいけないなって言う感じなのか、どういう風にとらえてるかなと思って。


ここちゃん:一番最初の乳がんのときは本当に、なんというか、抗がん剤もしなかたって言うのも大きいと思うんですよ。


手術をして、放射線も副作用はなかったのでなんか他の病気と変わらないような感じ。病気だったり怪我だったりとそんなに変わらないような感じで捉えていたんですけど。一生の付き合いじゃないし、みたいな。先生とも一生の付き合いじゃないしくらいの感じ。


ただ、2回目はこれはBRCA1であるからその卵巣がんの可能性がまたすぐそこまできていて、で、卵巣がんに対するフォローアップをしなきゃいけなかったり。こっちで言うと、遺伝子的がんをフォローする先生とかっていうのもいて、その先生からは早く卵巣がんになる前に卵巣もとってしまいましょうという提案もされていたりするから。


そういうところでのスケジュールだったり、本当にそれが必要なのかどうかも含めて。再発よりも、そっちのほうが今は気になっているかなっていう感じですね。


ゆかり:そっかそっか。それはそうだよね。


ここちゃん:全摘ってほんとに完全にとっているわけで、胸の細胞をね。それでも再発することっていうのはあるんだろうかと。あるんだろうか?そのための全摘だっていう認識だけど。再発するっていう人もいるって聞くしみたいな。


ゆかり:あるんだろうかね。そのための全摘だけど。でもこれ絶対断定できないやつだから、可能性はゼロじゃないみたいな。


ここちゃん:そうそうそう。だから、そういうことを考えていくと、なんかすべては絶対的に安心っていうこともないし、じゃあ絶対ダメっていうこともないから悩むだけ無駄とも言えるし。


ゆかり:前向きだね。


ここちゃん:なんかそういう風にやっぱり両極端に思考が振っちゃうみたいなのはあると思うんですよ。


やっぱりそういう再発が怖いっていうのって死に対する怖さだったりすると思うんですけど、とか自分でコントロールできないことが起こるんじゃないかとか。でも大概自分でコントロールできないことばっかり人生って起こるし(笑)。


ゆかり:たしかに。そういうものの一つっていう捉え方かな。人生いろいろあるなっていう。


ここちゃん:そう、なんかどっちにも考えちゃうのはありますね。すごく怖いって思ってふいに涙することもあれば、いや別に突然ね、死ぬわけじゃないからよくないって思ったり。


ゆかり:ま、そうね。浮き沈みがね。ま、この5年間乳がんのこの波を乗り越えてきて、人生への向き合いかたとか考え方みたいなのって変わった点ってあったかな?学んだことというか。


ここちゃん:そうですね。やっぱり加齢のこともあると思うんですけど、年をとったし、いろいろ考え方ってその時々で変わってくるから。乳がんだったり治療だったりが影響しているかはわからないけど、やっぱり日本語ではわからないけど、英語でいうとMindset is everythingだと思うし。


ゆかり:心の持ちよう?


ここちゃん:そうそうそう。心の持ちようですべて自分の見方が変わるってことか。そうそう。そういう風には思うし、perspective(視点)がどこに向かっているかで結果が変わってくるじゃないですか。


たとえば、ああしておけばよかった、こうしておけばよかったとか、こうなったらどうしようって思っているとやっぱりそればっかり突き詰めて考えちゃうし。


本人は本当にそれが心配だからそこを突っついてしまうんだけど、できるならステップバックするか(一歩下がる)、別の角を見つけてそこを「あ、こっちもあるね」ってそれをどんどん増やしていけばベクトルが変わった見方もできるので、なんかそこら辺がなんかあるかなって。


日本とアメリカ両方住んで見ての違いもあったりするから、それも大きいかなって想います。


ゆかり:ちなみに旦那さんはどういうタイプ?楽観的とか、だから自分の視点を変えるみたいなときに旦那さんの意見が参考になってそれをする手助けになったりとか、あー、そういう捉え方もあるかみたいなヒントになったりすることもあるのかな?と思って。


ここちゃん:なるほど。そうですね、夫はね、全然タイプは違うので。話し合って自分の気持ちを話すっていう人ではなく、楽観的ではあるけどすごく慎重な面もあり。なんていうんでしょうね。本当に学ぶことは多いですよ、彼の姿勢に。どこをって言われると難しいんですけど(笑)。


ゆかり:なんかたとえば、2度目の乳がんがわかったときの彼の反応とかってどんなだった?


ここちゃん:特に何もなかったですね。あ、最初はね、1回目のときもそうだったんですけど、もしかしたらがんじゃないかもしれないよぐらいの感じだったり。


ゆかり:まずそっちを信じようみたいな。


ここちゃん:でも、なんかそれはね、ちょっとそのときはその答えは欲しくなかったなと思ったんですけど。共感して心配してほしいみたいな(笑)。 


彼は治療に対してはサポートはとてもしてくれたけど、意見を言うことはあまりなく、中立的だったかなと思いますね。


ゆかり:ま、でもあまり意見されるよりはそっちのほうがいいのかな。


ここちゃん:ま、かもしれない。そうね。


ゆかり:どっちもどっちだけど、ないものねだりの部分もある気はするし。


そう、あとここちゃんがその周りの人にどれぐらい乳がんの話をしたかっていうので、これは最初に日本で乳がんになったときの話なんだけれど、どういう判断基準で人に伝えるかって言うのを決めたっていうのがインスタの投稿にあって、覚えてるかな?


ここちゃん:どんな人に言うかって言うのが、やっぱり自分のすごくプライベートな病気のことだし、それを聞かされたほうもどうしていいかわかんないっていう人も多いような内容なわけじゃないですか。がんになったよって報告があっても、なんか大丈夫?とかどんな言葉をかければいいかね。


センシティブな話題ではあるとは思うんだけど、でも年をとってきたり人間関係の中でそういうことってあるし、でもどんな人に伝えたいかなって思ったときに周りの人には伝えたかった。


どんな周りの人に?誰に?仕事関係の人なのか、親友には伝えたいのかっていうときには、やっぱり今後もその人と話をしているだろうなっていう10年後、20年後。その人とは顔を見たり、もしくは遠く離れていてもその人を思い浮かべるような人にはやっぱり伝えたいと思ったし。


知らないと、言ってくれればよかったのにって絶対あとで出てきたりするわけですよ(笑)。それもそうだなと思うし。わたしだったら言ってくれたほうが嬉しかったりもするから。勝手ではあるけど、そういう風な気持ちで伝えましたね。


で、それ以外の人で普段会わないような人でわざわざどっかに呼び出して「あのさ、実はさ」とかっていうのはなんか違うんで、それはFacebookとかそういう形でお伝えしたんですけど。


だからわたしはけっこう全員に知らせてますね。面と向かっていうか、アナウンスを出すかの違いはあったけど。


ゆかり:その人が自分の人生にこの先も長くいるかどうかっていうのを基準にするっていうのは、あ、それはすごく納得できるなっていうか。


わたしの場合、子どもの学校関連の人とか、見た目が変わるし、それこそパパが送り迎えを全部しなきゃいけないときとかも出てくるだろうしとかってそういう現実的なことを考えると、やっぱり学校の関係者には言わなきゃってなって。


で、そうすると今度はあ、あのママさんには言ったのにこっちのママさんには言ってないのは…みたいな(笑)。そういうめんどくささがあったりするんですけど、でも結果的には広く言うことであまりネガティブは感じてないから。


最後に、これから乳がんの治療に向き合う女性も残念ながらいっぱいいると思うので、そういう人が少なく済むようにこうやって乳がんの話をして、一人でも多くの人がマンもグフラフィを受けにいくとかセルフチェックをしてくれるといいなとは思うけれど。


これから治療をしていきますっていう女性に何かここちゃんが伝えたいこととか、伝えてあげられることはありますか?


ここちゃん:これから治療をする方に。わたしのケースっていうのは、あくまでわたしのケース出し、あなたのケースはあなたのケースでまったく違うからこれは一つの経験として今までのことは聞いてほしいし。


乳がん経験者の話ってたくさん聞かされると思うんですけど、実はあまりまったく同じように進むってことはほぼないと思ってよくて。


で、副作用の出方だったりわたしみたいに手術でどうこうなっちゃった、痛かったって言ったとしてもあなたの場合は全然違って快適かもしれないし、全然不安に思うことはなくて。


だから乳がんってなっちゃうと、やっぱりとっても恐怖心が出てきちゃうと思うんですけど、じゃあ今は診断されました、だけどその診断されたステージはわかりませんけど、その一週間前は知らなかったとして、診断も検査にも行かなかったとしたら、あなたはまだ乳がんだと知らず生きてきて、その前の段階の気持ちをまだ持てていたはずで。だから何が違うのかって言う。


そこから一変してもう目の前が真っ暗になっちゃったっていう人もいると思うんですけど、そんなにね、そこまで一変することもないのかなと思うんですよ。


治療法もないってなった場合は、そこは本当に暗中模索で怖いと思うけど、治療法がある、行ける病院がある。日本だったら、そんなに金額のことを気にしなくても高額医療費制度とかっていうのもある。


すべてはそこにあって、自分の体はまだ生きていて、闘える、闘えるなり治療ができると。だったら、そんなに困ることはないかなと思うんですよね。


なので、一日一日淡々と過ごせるし、手術なり計画に向かってやれることをちょっとずつでも別にそのスケジュールがあれば、自分がやらなくても行けばね、向こうがやってくれるってこともたくさんあるしね。


あとは、やっぱり気持ち次第で結果が前向きに考えている人への細胞もそれに応えてくれるっていうのかな。なんかそういうのってあるかもしれないから。ネガティブになっているよりはね。


そうやって自分は受けられるものの最大の恩恵を受けるぞっていう気持ちでいれば、いいのかなっていう風に思っています。


ゆかり:うんうん。ありがとう。いや、でもやっぱり浮き沈みあって当然だし、落ちるときはとことん落ちていいし、泣くときはとことん泣いていいんだけど、やっぱり基本のスタンスとしてはすごい先生とかにも言われるのは、前向きに治療に向き合っている人は結果もポジティブだっていう話はいろんな人から言われる。


ここちゃん:先生からも?


ゆかり:そう、先生からも言われるし、やっぱり姿勢。検診のときとかに会ったときの様子だったりでそういうのからも、その人がどう言う姿勢で向き合っているかって伝わるじゃない?前向き。


いつもじゃなくていいんだけども、基本的にはそういうスタンスでいるほうがいい結果に繋がるよってけっこういろんなとこから言われるから。大事なことだと思う。


ここちゃん:わたしも同じ気持ちです。


ゆかり:全部治療も終わり、最後の手術から約8ヶ月くらい経っているもんね。それくらいになった自分をイメージするのに、とてもいいです。自分もいつかそこにって(笑)。


ここちゃん:これくらい髪も伸びて(笑)。


ゆかり:そうそうそう、髪の毛も。今、Zoomで収録が始まる前にここちゃん髪の毛かわいいねって言って。わたしは今ターバンみたいなのを巻いてるので、いつかみたいな(笑)。


ここちゃん:でもターバンヘアわたしも楽しんでたけど、それはそれで楽しいですよね。そのときしかできないものだから。坊主ってさ、初めて坊主になったときの気持ちってありました?


ゆかり:わたしでも結局旦那と子ども2人、5歳と3歳とみんなに剃ってもらったから、それでけっこうギャハギャハ笑いながらやったからそんなにあ、自分の頭の形はこんななんだみたいな感じだったかな。あまりショックとかよりも。


ここちゃん:素敵。わたしはなんかやっぱり最初にショートカットにしてから抗がん剤に挑んでたんですけど、シャワーのときに脱毛していく、ほんとに海の中でわかめが足にひっかかったくらい指にさ、髪がざーっと触れたときにやっぱりちょっとポロリって言う感じはありましたね。


あったけど、でも周りに「髪の毛なんてまた生えるから」って、それこそ夫にも言われたんですけど。でもあんまりそれは心の役に立たなくって。いや、そうじゃない、今なんだよみたいな感じで。


ゆかり:全然役に立たない。そうそう、今抜けてるってことなんだよね。


ここちゃん:そうなの。それってやっぱりそのときの経験をしているその気持ちでないとわからないし、最初の日本で行ったときのそこでは治療はしなかったんだけれど大きい病院の先生に言われたのが、抗がん剤は100%抜けますって言われて。


治療を開始する前ですよ。確定診断のときに言われて。えっと思って。


こっちが抗がん剤をやるっていう覚悟もできていない中で、抗がん剤は100%髪の毛が抜けますよっていうことを淡々と言われると、あー、その人たちには日常なんだけども、本当だしね、だけど本当に患者に寄り添っている感じの言葉ってやっぱり患者にならないとわからない。


言われると、傷つく言葉ってけっこういっぱいあるなって思ったりした。センシティブになってるのもあるけど。


ゆかり:わかる。そうだよね。なんかこう、みんな気持ちは良かれと思って言ってくれてることなんだよね。言葉を探してそれを言ってくれてるんだけど。


だからさっき言った、わたしは父親に言われたんだよね、髪の毛はまた生えてくるからって。父としては応援する気持ちで言ってくれたのはわかるからそれに対してどうっていうのはないんだけども。


なんだろう、共感してくれればいいんだよね。別にフォローとかそういうのじゃなくて。あ、今辛いんだね、悲しいんだねっていうところに寄り添ってくれるって言うのがなんかそれだけでいいかなって思う。言葉より。


ここちゃん:本当にそう。その面では、わたしは女性同話したほうが共感力って高いかなって思いますね。

ゆかり:そうだね。わかんないもんね。逆もしかりだとは思うけれど、男性からしてみたら女性にはわからないでしょっていうのもあるのと同じで。


ここちゃん:男性のほうがあるかもしれない?感情じゃなくて現実的な結果とかそういうので男性はみるのかな。女性は気持ちも共有して、共感できるっていう力が高いって聞くから。


ゆかり:そうだね、わかる。ここちゃんはもともとはわたしがロサンゼルスに住んでいたときのお友達が、今わたしが乳がんの治療中だと知ってここちゃんを紹介してくださったんですけど、ま、現実的にオレンジカウンティとラスベガスだったらま会える距離だから、いつかね会いたいですね。


ここちゃん:ほんとほんと。


ゆかり:なんか乳友って呼ぶの?インスタとかで見るんだけど。リアル乳友さんみたいな。


ここちゃん:どういうこと?


ゆかり:乳がんサバイバーのリアルで会える乳がんサバイバーさん、だから乳の友。合ってるのかな(笑)?違うかな?わたしが読み方間違えてる?


ここちゃん:その漢字で書くならそうしか呼べないですよね(笑)。


ゆかり:っていうのを見てて、あーいいなって。ここちゃんはわたしのそれです。


ここちゃん:じゃあ乳友で合っているのか(笑)。だって英語にしたらさ、なんだろう。


ゆかり:あ、でもあるんだよ、Bestie(親友のこと)って言うでしょ。BestieじゃなくてBreastie(のbreastにかけて)。


ここちゃん:Breastie、いいじゃんそれ。気に入りました(笑)。


ゆかり:あるらしいよ(笑)。なので、Brestieの1時間に及んだトークですが、はい今回はこちらこそありがとうござました。


ここちゃん:こちらこそありがとうございました。


ゆかり:じゃ、ちょっと正しく。オレンジカウンティに住んでいらっしゃるここちゃんが今回のゲストでした(笑)。ありがとうございます。


ここちゃん:ありがとうございます(笑)。



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